条約失効直後に高まる緊張
米ロ間で締結されていた核軍縮条約「新START」は2月5日に期限を迎えた。条約が失効した直後の2月6日、ジュネーブでの軍縮会議で米国が中国の核実験を指摘し、国際社会の注目を集めた。核管理体制の空白が生じる中での発言であり、影響は小さくない。
米高官が示した実験の詳細
米国務省の軍備管理担当高官は、中国が2020年6月22日に爆発を伴う核実験を行ったと明らかにした。さらに、複数回の実験実施や数百トン規模の準備が進められていたと説明した。地震探知を回避する方法が使われ、活動が外部から把握されにくくされていたと述べた。
CTBT違反との認識示す米側
米側は、これらの行為が包括的核実験禁止条約(CTBT)の趣旨に反すると位置付けた。実験に伴う爆発が条約違反に該当するとの立場を明確にし、中国軍が違反を認識していたとの見解を示した。核実験再開の可能性を巡る議論にも波及している。
中国は非難を全面否定
中国外務省の報道官は2月11日の会見で、米国の主張について根拠がないと強調した。米国が自らの核実験再開を正当化するために非難を作り出していると反論した。中国は、核兵器問題で最大限の慎重さと責任を持って対応してきたと改めて表明した。
新枠組みを巡る立場の相違
米国は、中国を含めた新たな核軍縮枠組みの構築を求めている。一方、中国は核戦力規模が米国やロシアと大きく異なるとして、現段階での交渉参加を拒否している。条約失効後の国際的な軍備管理体制の在り方を巡り、主要国間の対立が続いている。
