全国税関の押収量が大幅増
財務省が2月17日に公表した2025年の取り締まり状況によると、全国の税関が空港や港で押収した不正薬物は合計3211キロとなった。前年と比べ15%増加し、2019年以来6年ぶりに3トンを上回った。統計上、過去2番目に多い水準となる。
摘発件数は1000件で前年より1%減少したが、1件あたりの押収量が増えたことで総量は拡大した。不正薬物の流入が依然として高水準で推移している実態が示された。
大麻押収量が過去最多
内訳では大麻が1531キロに達し、前年の約3.5倍に増加した。これまでで最も多い数量となり、全体増加の主因となった。2025年6月には東京税関が約1トン規模の摘発を行い、統計を押し上げた。
発送地別では米国からの摘発が43%を占め、タイが27%、ベトナムが8%で続いた。海外拠点を経由した密輸ルートの多様化も浮き彫りとなっている。
覚醒剤減少も他薬物は増加
覚醒剤の押収量は840キロで前年比53%減少した。一方、コカインやMDMAなどの麻薬は798キロと49%増えた。薬物の種類ごとに増減が分かれる結果となった。
さらに、所持や販売が禁止されている指定薬物は41キロで3.8倍に拡大した。2025年に規制対象へ追加されたエトミデートは2キロ確認されている。
旅客密輸増と郵便減少
形態別では航空機旅客による密輸が370件と29%増加した。訪日客の回復が背景にあるとみられる。2025年1月には成田空港で米国から到着した乗客が25キロの大麻を所持していた事例もあった。
