関税率引き上げと即時発効の発表
アメリカのトランプ大統領は2月21日、世界規模で導入するとしていた10%の追加関税について、税率を15%に引き上げると明らかにした。自身のSNSで発信し、「即時有効」と説明したが、具体的な適用範囲や詳細な手続きは示していない。前日に署名した文書では、米東部時間24日午前0時すぎの発動としていた。
最高裁がIEEPA根拠を否定
連邦最高裁判所は20日、国際緊急経済権限法(IEEPA)を基にした関税措置について、大統領の権限を逸脱していると判断した。判決は6対3で、多数意見は議会が明確な文言なく関税権限を委譲したとは認められないと指摘した。保守系判事の一部も無効判断に加わった。
通商法122条を新たな根拠に
トランプ氏は最高裁判断を受け、1974年通商法122条を根拠とする大統領令に署名した。同条は最大15%の関税を150日間課すことを可能にする規定である。特定の鉱物や農産品、医薬品などは免除対象とされたが、具体的な品目は幅広く定義されている。
日本政界の反応と返還論
日本では自民党の小野寺税制調査会長が「企業には予見性が必要だ」と述べ、投資判断への影響を懸念した。連邦最高裁の判断を踏まえ、支払済み関税の返還を求めることは当然との認識も示した。中道改革連合の階幹事長も、判決を交渉材料として活用すべきだと発言した。
貿易環境の不透明化が拡大
米国内では企業が関税返還を求め提訴しており、少なくとも1300億ドルが徴収済みとされる。最高裁判断は返還手続きに直接触れておらず、今後は国際貿易裁判所の判断が焦点となる。中国国営メディアは、今回の判断をトランプ政権の関税政策への打撃と報じた。世界貿易の先行きは一段と不透明さを増している。
