ヤマハが新型スクーター発売を発表
ヤマハ発動機は3月9日、原付二種に対応する新型スクーター「Fazzio(ファツィオ)」を日本で発売すると発表した。発売日は2026年4月24日で、メーカー希望小売価格は36万8500円(税込)。年間販売目標は6500台と設定された。
同モデルは東南アジアで展開している車種をベースに、日本市場向けに導入される。発進時のエンジン負荷を補助する機能を採用し、静粛性と加速性能を両立させたことが特徴だ。ヤマハは都市部の移動手段としての需要拡大を狙い、新たな原付二種モデルとして市場に投入する。
東南アジアモデルを基に日本仕様展開
「ファツィオ」は、ヤマハが海外市場で販売してきたスクーターをベースに開発されたモデルである。丸みを帯びた外観を特徴とし、クラシックな雰囲気と現代的なデザインを組み合わせたスタイルを採用した。
車体構造は乗降しやすいフラットなフロア設計を採用し、街中での移動を意識した取り回しやすい設計となっている。ヘッドライトや外装デザインにはシンプルさが重視されており、日常利用を前提としたスクーターとして位置付けられる。
ヤマハはこのモデルを通じて、通勤や買い物など日常的な移動手段としての利用を想定している。
125ccエンジンとパワーアシスト搭載
新型モデルには124.86ccのエンジンが搭載され、走行性能と燃費性能の両立を図っている。さらに、発進時にモーターがエンジンを補助するパワーアシスト機能を採用した。
この仕組みにより、信号待ちなどからの再発進時にスムーズな加速が可能となる。エンジン音の低減にも配慮されており、市街地走行に適した静粛性が確保されている。
また、アイドリングストップ機能を備え、燃料消費の抑制にも対応している。海外仕様では1リットルあたり約68.9kmという燃費性能が示されており、ランニングコストの低さも特徴とされる。
日常利用を想定した装備を採用
装備面では、フルデジタル表示のメーターやUSB電源ソケットなど、日常利用に配慮した機能が採用された。スマートフォンと連携する「ヤマハモーターサイクルコネクト」に対応し、車両情報や燃費データなどの確認が可能となる。
収納スペースも充実している。シート下には17.8リットルの収納容量が確保されており、買い物や通勤時の荷物を収納できる。フロント部分にはポケットも設けられ、小物の収納にも対応する。
上位仕様では、鍵を取り出さずにエンジンを始動できるスマートキーシステムが搭載されるなど、利便性を高める装備も用意されている。
原付二種市場拡大を背景に投入
日本国内の二輪車市場では、原付一種の販売台数が減少する一方で、原付二種の需要が増加している。日本自動車工業会によると、原付一種の出荷台数は2011年の約25万7000台から2025年には約10万7000台まで縮小した。
一方で原付二種は、2011年の約9万5000台から2025年には約10万8000台に増加している。速度制限の違いや実用性の高さから、都市部での移動手段として利用が広がっている。
ヤマハはこの市場動向を踏まえ、新型スクーターの投入によって利用者層の拡大を狙う。開発担当者は、日常の移動だけでなく週末の外出にも使えるモデルとして仕上げたと説明している。
