景気回復を背景に地価上昇継続
国土交通省が3月17日に公表した令和8年の地価公示によると、全国の地価は全用途平均、住宅地、商業地のいずれも5年連続で上昇した。景気の緩やかな回復が続く中で、不動産需要が底堅く推移していることが背景にある。特に三大都市圏では上昇幅が拡大し、地価の回復基調が一段と明確になった。
東京都は平均8.4%の上昇を記録
東京都内の地価は、住宅地、商業地、工業地を含む全用途平均で前年比8.4%上昇した。これにより都内の地価は5年連続の上昇となり、全国の中でも高い伸びを示した。都市部における需要の強さが継続しており、特に都心部では顕著な価格上昇が確認されている。
住宅地は都心中心に高い伸び
住宅地の平均変動率は6.5%上昇となり、平均価格は1㎡あたり56万5100円となった。区部では9.0%と高い伸びを示し、港区が16.6%と最も高い上昇率を記録した。台東区や品川区も2桁の上昇となり、都心の住宅需要の強さが際立つ。一方で多摩地域は3.9%の上昇にとどまり、地域間の差が見られた。
商業地は観光需要と再開発で拡大
商業地の上昇率は12.2%となり、住宅地を上回る伸びを示した。平均価格は1㎡あたり334万700円で、区部では13.8%の上昇となった。台東区や文京区、中野区などで高い上昇率が見られ、観光客の増加や大規模再開発が価格上昇を後押しした。店舗併設型住宅の需要も、地価上昇の一因となっている。
地域差残るも全国で上昇基調維持
三大都市圏では上昇幅が拡大する一方、地方圏でも上昇傾向は続いた。ただし地方では上昇幅が縮小する地域もあり、動向にはばらつきが見られる。東京都内でも島しょ部では下落が確認されるなど、立地条件による差が明確になっている。全体としては、都市部を中心に地価の上昇基調が維持されている。
