10月の酒税改正を受けた価格見直しを発表
キリンビールは5月20日、ビールや発泡酒、第三のビールなど酒類約180品目について、10月1日納品分から価格を改定すると発表した。今回の変更は、10月の酒税改正でビール類の税率が一本化されることを受けた対応となる。
対象には、ビール類飲料に加え、缶チューハイなどのRTD、飲食店向けの樽詰め商品も含まれる。キリンビールによる価格改定は、2025年4月以来、約1年半ぶりとなる。
ビールは減税分を反映し店頭価格が下落へ
酒税改正により、ビールの税額は350ミリリットル当たり9.1円下がる。このため、キリンの主力商品である「一番搾り生ビール」などは値下げの対象となる。
「一番搾り」の350ミリリットル缶は、コンビニエンスストアでの販売価格が現在の237円前後から、228円程度に下がる見通しだ。税負担の軽減が販売価格に反映され、ビールの価格帯には一定の変化が生じる。
発泡酒と第三のビールは増税で価格上昇へ
一方、発泡酒や第三のビールは税額が引き上げられる。350ミリリットル当たり7.26円の増税となり、税額はビールと同じ54.25円にそろう。
この影響で、「淡麗グリーンラベル」などの発泡酒や、「のどごし<生>」など第三のビールは値上げされる。「キリン のどごし<生>」は、コンビニでの販売価格が198円から205円程度に上がる見込みとなっている。
RTDやワインにも増税分が反映される方針
缶チューハイなどのRTDも価格改定の対象となる。RTDの税額は350ミリリットル当たり28円から35円に上がるため、「氷結」なども値上げされる。
「氷結」のコンビニ販売価格は、185円から192円程度になる見通しだ。キリンホールディングス傘下のメルシャンも同日、ワインや梅酒など約30品目について、10月1日納品分から出荷価格を引き上げると発表した。
競合各社の価格対応にも市場の関心が集まる
今回の酒税改正に伴う具体的な価格戦略を明らかにしたのは、ビール大手4社の中でキリンが最初となった。ビール類の税率統一により、商品ごとの価格差はこれまでと異なる形で見直される。
同時に、中東情勢の影響でアルミ缶やペットボトルなどの包装容器、麦芽などの原料、物流費に上昇圧力がかかる可能性も指摘されている。今後は、アサヒビールなど競合3社を含め、各社がどのような価格対応を示すかが焦点となる。
