ベライゾン除外とアルファベット採用、ダウ平均の銘柄見直しが示す米産業構造変化と指数運営の新たな方向性鮮明に映る

槇原 直央
经过

29日から適用されるダウ平均の銘柄入れ替え

米S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは6月23日、ダウ工業株30種平均の構成銘柄を変更すると発表した。6月29日から、米IT大手グーグルの親会社アルファベットが新たに加わる。これに伴い、通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは構成銘柄から外れる。

ダウ平均は米株式市場の代表的な株価指数であり、米国を代表する30社の株価を基に算出される。今回の入れ替えは、指数が現在の経済状況を反映するための調整として位置付けられる。米国企業の勢力図が変わる中、構成銘柄にも変化が表れた。

AIや広告事業が指数に反映される構図が鮮明

アルファベットは、検索サービスに加え、AI、クラウドインフラ、インターネット広告など広い分野で事業を展開している。S&P側は、米経済の動きをより正確に指数へ取り込むため、同社を採用すると説明した。技術分野を中心とする事業の広がりが、ダウ平均への採用につながった。

ダウ平均には、すでにマイクロソフト、アップル、エヌビディアといったIT・半導体関連の大手企業が含まれている。アルファベットの追加により、指数内でハイテク企業の比重はさらに目立つ。AIやクラウドなどの分野が、米国経済を示す指標の中でより強く表れる形となる。

通信大手の影響力低下が除外判断の背景に浮上

ベライゾン・コミュニケーションズは、6月29日からダウ平均の構成銘柄ではなくなる。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは、同社の株価水準と指数内の比重の小ささを理由に挙げた。ダウ平均に占める割合が0.5%にとどまっていたことから、影響力が低下していたと判断された。

ベライゾンは通信大手として米国市場で知られる企業だが、ダウ平均は30銘柄で構成されるため、各銘柄の指数内での重みが重要となる。今回の入れ替えでは、通信分野の企業が外れ、デジタル事業を幅広く抱える企業が加わった。指数の構成は、企業規模だけでなく、現在の経済を映す力も問われる。

1896年創設以来続く構成銘柄更新の流れ

ダウ平均は1896年に創設された歴史ある株価指数である。長期にわたり、米国の有力企業30銘柄を基に算出されてきた。産業構造の変化に合わせて、構成銘柄は随時見直されている。

今回の変更では、アルファベットの採用に加え、ハネウェル・インターナショナルの扱いも示された。同社は航空宇宙部門を分離し、名称をハネウェル・テクノロジーズに変更する。そのうえで、ダウ平均の構成銘柄としては残る。

米経済を示す30銘柄の再編がさらに進行へ

今回の銘柄入れ替えは、ダウ平均が米経済の代表性を維持するための調整といえる。アルファベットの採用は、検索、AI、クラウド、広告といった分野が米企業活動の中で重要な位置を占めていることを示す。ベライゾンの除外は、指数内での影響力低下が反映されたものとなる。

ダウ平均は30銘柄に絞られているため、1社の入れ替えでも指数の性格に影響を与える。今回の見直しにより、ハイテク関連企業の存在はさらに強まる。6月29日からの新たな構成は、米国の産業構造の変化を映すものとなる。

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