出遅れた内需株への買いが相場全体を支える
週明け29日の東京株式市場で、日経平均株価は前週末比107円23銭高の6万9468円11銭で取引を終えた。中東情勢を巡る過度な警戒が和らぐ中、これまで上昇が限られていた内需関連銘柄に資金が向かった。指数は小幅な上昇にとどまったが、相場全体では買い優勢の銘柄が多く、一定の底堅さを示した。
日経平均は取引開始直後に249円高となり、反発して始まった。ただ、その後は半導体関連株への売りが強まり、前場には一時6万7997円57銭まで下落した。安値時点では下げ幅が1300円を超え、前週までの急上昇に対する警戒感が表面化した。
半導体関連の利益確定売りが指数の重荷となる
相場の上値を抑えたのは、AIや半導体関連銘柄の一角に出た売りだった。前週末の米フィラデルフィア半導体株指数が大きく下げた流れを受け、東京市場でも関連株に利益を確定する動きが広がった。急ピッチで上昇してきた銘柄には高値への警戒も残り、指数全体の重しとなった。
主力株では、ソフトバンクグループ、キオクシアホールディングス、フジクラが4%から5%超下落した。アドバンテストも1%超下げ、半導体やAI関連の一部で売り圧力が目立った。一方で、東京エレクトロンと京セラは2%超上昇し、同じ関連分野でも銘柄ごとに動きは分かれた。
午後の買い戻しで日経平均はプラス圏へ浮上
前場に大きく下げた日経平均は、後場に入ってもマイナス圏で推移する場面が続いた。しかし、午後には値下がりした銘柄を買い戻す動きが強まり、下げ幅を急速に縮めた。時間外取引の米株先物が底堅く推移したことや、韓国株式市場で総合株価指数が下げ幅を縮小したことも投資家心理を支えた。
韓国でAIと半導体に関する大規模投資プロジェクトが発表されたことも、関連分野への過度な不安を和らげる材料として受け止められた。市場では、AIや半導体を巡る先行きへの不透明感が残る一方、下落局面では買いが入りやすい地合いも確認された。結果として、日経平均は小幅ながら上昇して取引を終えた。
幅広い業種が上昇しTOPIXも堅調に推移
東証株価指数TOPIXは18.64ポイント高の3982.00で終了した。ロイターの集計では、東証プライム市場指数も0.48%高の2053.88ポイントとなり、日経平均に比べて幅広い銘柄の堅調さが表れた。東証プライム市場の売買代金は11兆8255億4600万円に達し、取引は活発だった。
東証33業種では、その他製品、倉庫・運輸関連、保険、サービスなど24業種が上昇した。下落したのは非鉄金属、鉱業、ゴム製品など9業種だった。個別では太陽誘電が10%超高、東京海上ホールディングスが5%高となり、半導体関連の下落を内需株や金融関連の上昇が補う構図となった。
先高期待と警戒感が並ぶ週明けの相場局面
29日の東京市場は、AI・半導体関連への売りと、内需株を中心とする買いがぶつかる展開となった。午前には大幅安となったものの、午後の買い戻しによって日経平均は小幅高で終えた。東証プライム市場では値上がりが1089銘柄、値下がりが416銘柄となり、騰落数では買いが優勢だった。
市場では、四半期末の持ち高調整や米金融政策を巡る見方が重しとして意識された。一方で、日経平均の高値圏定着への期待や、日本政府の成長戦略を背景とする株式市場全体への先高観も残った。週明けの取引は、上昇期待と過熱感への警戒が同時に存在する相場環境を示した。
