日経平均が大幅反落し6万3000円を下回る展開
7月28日の東京株式市場では売りが広がり、日経平均株価は大幅に下落した。終値は前日より2566円27銭安い6万2364円92銭となり、下落率は3.95%に達した。終値で6万3000円を下回るのは約2か月ぶりで、前営業日の上昇から再び下落へ転じた。
取引時間中には下げ幅が一時3000円を超え、幅広い投資家がリスクを抑える動きを強めた。東証株価指数のTOPIXも102.48ポイント低い3963.59で終了した。東京市場の出来高は25億9337万株となり、大幅な株価変動を伴う取引となった。
米半導体株安の流れが東京市場へ本格的に波及
相場を押し下げた主な要因は、前日の米国市場で半導体関連株が下落したことだった。AIや半導体分野への投資規模が過大になっているとの見方が広がり、米半導体大手エヌビディアをはじめとする関連企業の株式が売られた。この流れを受け、東京市場でも半導体企業を中心に売却注文が増加した。
エヌビディアについては、米オープンAIのデータセンター計画を巡り、巨額の信用保証を提供する方向で協議していると報じられた。投資家の間では、保証によって財務面の負担が拡大することへの警戒が強まった。米国で生じた懸念が、日本の半導体関連銘柄にも直接影響した形となった。
主力3銘柄への売りが日経平均の下落幅を拡大
東京市場では、アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシアホールディングスの下落が特に目立った。3銘柄による日経平均への押し下げ幅は合計で1600円を超え、指数全体の下落幅の多くを占めた。これまで相場上昇を支えてきた半導体株の反落が、日経平均を大きく動かした。
キオクシアホールディングスは、1日の下落幅として認められる限度まで値下がりし、ストップ安で取引を終えた。東京エレクトロンとアドバンテストも大幅安となり、AIや半導体を成長分野として買ってきた投資家の売りが集中した。値がさ株の下落が、株価指数を強く圧迫する構図が鮮明になった。
アジア市場にも広がった半導体株売りの動き
半導体銘柄への売りは日本だけにとどまらず、韓国や台湾の株式市場にも及んだ。両市場は半導体関連企業が主要指数に占める割合が高く、7月28日は株価指数が大きく下落した。米国で始まった関連株の値下がりが、アジアの主要市場へ連鎖した。
中国企業の参入によって半導体市場の競争が一段と激しくなるとの見方も、投資家の警戒材料となった。需要拡大への期待だけでなく、設備投資の規模や企業間競争への評価も株価に反映された。半導体産業を巡る複数の懸念が重なり、売りの勢いが強まった。
原油安を背景に一部業種では買いが優勢となる
市場全体が大幅安となる中でも、すべての銘柄が下落したわけではなかった。中東情勢の緊張が和らぐとの期待から原油先物価格が値下がりし、燃料費や仕入れ費用の負担軽減につながる業種が買われた。小売り、空運、食料品などでは上昇する銘柄が目立った。
東証プライム市場では、上場銘柄の約3割が値上がりした。半導体株の急落が指数を大きく押し下げる一方、原油価格の下落を好材料とする企業には資金が向かった。7月28日の市場は全面安ではなく、業種ごとの材料によって値動きが分かれる展開となった。
