G20協議の内容を高市首相に報告へ
片山さつき財務相は9月3日、首相官邸を訪れ、高市早苗首相に20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の結果を報告した。会談後、記者団に対し、国際会議や各国との協議を通じ、日本の財政政策などに関する具体的な要求は受けていないと説明した。財政運営や金融政策をめぐる日本と米国のやり取りが注目される中、日本側としての認識を改めて示した形となった。
ベセント米財務長官とのやり取りを説明
焦点となったのは、ベセント米財務長官と日本側との間で交わされた政策協議だった。ベセント氏は、日本が緩和的な金融・財政政策から転換する必要性に言及しており、日本側に政策姿勢の見直しを促したとの受け止めが広がっていた。これに対し片山氏は、ベセント氏とは約1年にわたりさまざまな議論を続けてきたものの、特定の政策について実施や中止を強く求められたことはないと説明した。
金融政策への不満表明との報道を否定
米紙が、ベセント氏が5月の来日時に日本の金融政策への不満を片山氏に伝えたと報じた点についても、片山氏は否定した。金融政策について厳しく問いただされたという事実はないとし、報道内容とは認識が異なることを明確にした。米側との間では継続的に経済政策を議論している一方、日本政府に直接的な方針変更を迫るような発言はなかったとの立場を示した。
財政持続性と成長の両立に各国の理解
片山氏によると、日本政府が進める財政の持続可能性を確保しながら成長戦略を推進する方針について、G20などの場で各国から特段の注文は出なかった。むしろ、日本の政策運営に対して好意的な反応が示されたと説明した。こうした国際会議での受け止めを高市首相にも報告し、首相もその内容を前向きに受け止めたという。
市場安定を重視する政策姿勢を共有
首相との会談では、為替を含む金融市場の安定が世界経済にとって重要だとの認識も共有した。片山氏は、ドル・円相場などの市場動向を念頭に、協調介入を含む政策手段について各国から理解が得られたことを成果として説明した。米国との政策協議をめぐる発言が注目される中、日本政府は直接的な政策変更を要求されたとの見方を否定し、国際協調と国内政策の両立を重視する姿勢を示している。
