円相場158円台から急反発 介入警戒続く中で再び157円台へ

槇原 直央
经过

円相場が短時間で大きく動き市場に緊張感広がる展開

外国為替市場で円相場の変動が大きくなっている。9月18日のニューヨーク市場では、対ドルで一時1ドル=158円台まで円安が進んだ後、短時間のうちに156円台後半まで円が上昇した。市場参加者の間では、政府・日本銀行が急速な円安を警戒し、金融機関に為替水準を確認するレートチェックを行ったとの観測が広がった。

週明け21日には再び円売りが優勢となり、ロンドン市場でドル円は157円台前半まで上昇した。ただ、前週末の急激な相場変動を受け、円安方向への動きには介入を意識した慎重さもみられた。

日銀の1.25%利上げ後も追加政策への見方定まらず

日銀は18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.25%に引き上げることを決めた。一方、市場では今後の追加利上げについて具体的な方向性が十分に示されなかったとの受け止めが広がった。政策決定に2人の委員が反対したことも、次の利上げまで時間を要するとの見方につながった。

こうした状況から円は一時158円台まで下落した。利上げそのものよりも、その後の金融政策がどの速度で進むのかが注目され、円を積極的に買う材料にはつながらなかった。

レートチェック観測浮上で為替介入への警戒感が強まる

円相場が158円近辺から156円台へ急速に戻したことで、市場ではレートチェック実施の可能性が意識された。レートチェックは、当局が金融機関に現在の為替レートを問い合わせるもので、実際の為替介入に先立って実施される場合がある。

そのため、市場では政府・日銀が円安の進行を強く意識しているとの受け止めが強まった。週明けの取引でも、この観測が円売りの勢いを抑える一因となり、ドル円は上昇しながらも一方向に値を伸ばす展開にはならなかった。

株高や原油安を背景に21日は円売りが再び優勢に

21日のロンドン市場では円売りが広がり、ドル円はアジア時間の156円58銭付近から157円31銭付近まで上昇した。ユーロ円も179円台後半から180円台半ばを超え、ポンド円も209円台から210円台後半へ上昇した。

この日は原油価格の下落、株価上昇、米国債利回り低下といった動きがみられ、市場のリスク環境が改善したことが円売りにつながった。大きな経済指標の発表が予定されていなかったこともあり、前週末から続く介入警戒と市場全体のリスク選好が為替の主要な材料となった。

日米金利差意識した円売りと当局警戒が相場を左右

円相場では、政府・日銀による対応への警戒が強まる一方、日米の金利差を背景とした円売り圧力も続いている。米国の金利が高い水準にある一方、日銀による次の利上げ時期は明確になっておらず、金利差が短期間で大きく縮小しないとの見方が市場に残る。

英資産運用会社の担当者は、レートチェックだけでは円売りの流れを変える効果は限られるとの認識を示した。18日の急反発後も21日に再び157円台へ戻ったことで、円相場は金融政策、金利差、当局による介入への警戒が交錯する状況となっている。

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