米半導体大手の決算が東京市場に波及
エヌビディアが28日に発表した最新の四半期決算では、売上高が440億6200万ドルと前年同期比で69%増加し、市場予測を上回った。生成AIに対する堅調な需要が評価され、東京市場では東京エレクトロンやアドバンテストといった半導体関連銘柄に資金が流入。日経平均は取引開始直後から上昇基調を強めた。
円安進行が先物買いを誘発
米裁判所がトランプ前大統領時代の関税を違法と判断したことで円安・ドル高が加速。海外投資家の短期資金が円売りと株価指数先物買いに動いたことで、市場全体に上昇圧力がかかった。特に指数寄与度の高いハイテク株が相場をけん引した。
株価指数が広範囲で上昇
日経平均は終日上昇基調を保ち、終値は前日比710円58銭高の38,432円98銭となった。これは2月21日以来の水準で、約3カ月ぶりの高値。TOPIXも42.51ポイント高の2,812.02と5日続伸し、JPXプライム150指数も反発した。
自動車・精密機器株にも買い
トヨタやホンダなどの自動車株が買われたほか、ソニーグループは株式分割を加味して過去最高値を更新。ファーストリテイリングやリクルート、フジクラも上昇するなど、幅広い業種に資金が流入した。
市場参加者の見方と売買動向
りそなアセットマネジメントの戸田浩司氏は「米国株への一極集中が緩和し、資金が他国市場に分散する流れがある」と分析した。東証プライムの売買代金は約4兆7,521億円、値上がり銘柄は全体の約60%を占めた。