米ハイテク株上昇が東京市場に波及
7月3日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比23円高の3万9,785円で取引を終えた。前日の米国市場でハイテク株が買われた流れを受け、朝方は100円ほど上昇する場面もあったが、後場にかけては伸び悩む展開となった。
円高進行と対日関税の不透明感が影響
為替市場では円が対ドルで強含みに推移しており、輸出関連株に売り圧力がかかる要因となった。加えて、米国による対日関税に関する政策の見通しが依然として不透明であることが、投資家心理を慎重にさせている。
米雇用指標の下振れでダウ反落、ナスダックは堅調
6月のADP雇用統計が市場の期待を下回ったことを受け、米国経済の減速懸念が強まり、ダウ工業株30種平均は5日ぶりに値を下げた。一方、テック株が買い直され、ナスダックは2営業日ぶりに最高値を塗り替えた。
東証の売り圧力は後退、下値固めが進行
東京市場では7月入り以降の期初売りが一巡し、短期的な売り圧力は弱まっていると見られる。先物市場を含めても大きな売りは見られず、相場の地合いは底堅さを保っている。東証プライムを反映するトピックスも反発に転じており、下値固めの動きが鮮明になっている。
投資家は新たな材料待ちの様相
米国市場の強含みやアジア市場の安定が日本株の支えとなる一方で、為替や通商政策などの外部環境が不安定である以上、投資家は積極的に買い進むには至っていない。4万円の大台を前に、さらなる上昇には明確な材料が求められている。