大阪商議所と英商議所が協定締結を発表
大阪商工会議所は9月4日、英国のテムズバレー商工会議所とビジネス交流に関する協定を結んだ。締結式は大阪市で行われ、両地域の経済団体が正式に協力体制を構築した。テムズバレーは「欧州のシリコンバレー」と称され、情報通信技術やライフサイエンスなどの先端産業が集積している。
双方の経済規模や産業構造の類似性が判明
テムズバレーはロンドン西部の産業拠点で、大阪と経済規模が近く、強みを持つ産業分野も重なる部分が多い。大阪商工会議所の鳥井信吾会頭は「日本の中小企業にとって海外展開の遅れを挽回する好機になる」と述べ、連携の意義を強調した。これに対し、テムズバレー商工会議所のポール・ブリトン会頭も「大阪と共に成長できる」と発言し、中小企業支援を後押しする姿勢を示した。
交流の歴史とこれまでの取り組みを発表
大阪商工会議所は2014年にすでにテムズバレー地域へ使節団を派遣しており、覚書を交わすなど先端分野での協力関係を築いてきた。以降、両地域はビジネスイベントや産業関連の交流を通じて協力を積み重ねてきた。今回の協定は、その流れをさらに発展させるものとして位置付けられる。
大阪・関西万博を契機とした展望を発表
今回の合意は2025年に開催される大阪・関西万博を背景にしている。両地域はこの国際的な舞台を活用し、企業誘致や国際ビジネスの拡大を目指す考えだ。特にICTやライフサイエンスといった成長産業分野での共同プロジェクトや企業交流が期待されている。
シンポジウムやセミナー開催への影響
協定に基づき、今後は大阪とテムズバレーの双方でシンポジウムやセミナーの開催を充実させる計画が示された。これにより、企業同士のマッチングや技術協力が進み、地域経済の発展に寄与するとみられる。両商議所は連携を通じて、国際的な存在感の強化を狙っている。