米地裁評決で企業責任明確化
米カリフォルニア州ロサンゼルスの地裁で2026年3月25日、未成年期のSNS利用による健康被害を巡る裁判の評決が示された。
陪審は、IT企業メタとグーグルの責任を認め、両社に総額600万ドル(約9億5千万円)の支払いを命じた。
この結果は、若年層の利用環境に対する企業の対応が問われる象徴的な判断として注目を集めている。
精神状態悪化の因果関係認定
原告となった女性は幼い頃から動画サービスを頻繁に利用していたとされる。長時間の利用が続いた結果、精神面への影響が生じたと認定された。
陪審は、サービスの特徴が利用者を長時間画面に引き留める方向に作用したと認識した。未成年への影響について企業が十分な配慮を欠いていたとの評価が示された。
この判断は、健康被害との関連性を認めた点で重要視されている。
危険性周知の不足を指摘
評決では、企業が潜在的なリスクを把握しながら必要な情報提供を怠った点が問題視された。
特に未成年利用者の保護に関する対策や警告の内容が不十分であったとされた。
陪審は、こうした対応の不足が依存状態の進行に影響したと位置付けている。
控訴の可能性と企業の主張
両社は今回の判断に反対する姿勢を示している。声明では、結論に納得していないとし、上級審での再審理を視野に入れていることが示唆された。
審理では企業側が依存性の存在を否定する説明を行ったほか、サービス運用の方針を変更してきた経緯も説明された。
今後は、法廷での議論がさらに続く見通しとなっている。
規制議論への波及が焦点に
米国内ではSNS利用と若年層の健康を巡る問題が社会的関心を集めている。複数の州で同様の訴訟が進行しており、今回の判断はその行方を左右する要素となる。
また、別の裁判で大手企業に対する高額な賠償命令が出された事例もあり、企業への責任追及は広がりを見せている。
こうした流れは、将来的な利用規制や企業の管理体制に影響を与える重要な契機となっている。
