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FRBパウエル議長、利下げ圧力の中で講演へ

ジャクソンホール会合で金融政策の方向性を示す見通し 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は8月22日、米ワイオミング州で開かれるジャクソンホール会合で講演に臨む。市場関係者や各国中央銀行の要人が集う場であり、9月16~17日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)に向けた金融政策の方向性を探る重要な機会となる。特に、7月まで5会合連続で政策金利を4.25~4.50%に据え置いたFRBが利下げに踏み切るのか、発言内容が注目を集めている。 雇用統計の悪化が政策判断に影響 直近の米国の雇用統計では、非農業部門の就業者数が市場予想を下回り、失業率も上昇した。さらに、5月と6月の就業者数も大幅に下方修正され、労働市場の減速が鮮明になった。この状況を受け、市場ではFRBが9月に0.25%の利下げを実施するとの見方が強まり、ドル売りや米国株高といった動きにつながっている。パウエル議長が慎重な姿勢を示せば、過熱する市場の期待に冷や水を浴びせる可能性もある。 トランプ政権と財務省からの圧力が高まる トランプ大統領は景気の下支えを目的に利下げを強く求めており、応じなければパウエル議長の交代も辞さない構えを示している。加えて、ベセント財務長官もメディアで9月の利下げを検討するよう発言しており、中央銀行の独立性が揺らぐ状況となった。ジャクソンホール会合では、パウエル氏がどのような姿勢を打ち出すかがFRBの信用を左右する局面となる。 クック理事を巡る司法省の調査が浮上 さらに、クックFRB理事が住宅ローン契約に関する不正疑惑で米司法省の調査対象となっていることが報じられた。司法省高官はパウエル議長に書簡を送り、クック理事の解任を促している。トランプ大統領も20日に辞任を要求しており、FRB理事会を巡る混乱は金融政策判断に影を落としている。 今後の金融政策を見極める重要な局面 9月のFOMCを控え、FRBが利下げに踏み切るのか、それとも現行の政策を維持するのかは世界経済に直結する。パウエル議長の発言は、日本を含む株式市場や為替相場にも影響を与える可能性が高い。市場はFRBのシグナルを注視しており、ジャクソンホールでの発言が世界の金融市場に大きな波紋を広げることになる。

米株は対照的 ハイテク安もダウは堅調

ダウは小幅高で取引を終え過去最高値を更新 19日のニューヨーク株式市場では、ダウ平均が44922.27ドル(+10.45)と小幅ながら続伸した。日中には過去最高値を更新する場面もあったが、パウエルFRB議長の講演を控え様子見姿勢が強まり、上値は限定的となった。小売大手ホーム・デポの堅調な決算がダウを支えた。 ナスダックは大幅下落 半導体株売りが鮮明 ナスダック総合は21314.95(-314.82)と大幅に値を下げた。半導体大手エヌビディアが3.5%安と急落し、約4か月ぶりの大きな下落幅を記録したことが重荷となった。テクノロジー株全般に高値警戒感が広がり、オプション取引に絡む売りも加わって、ハイテク株は軟調な展開が続いた。 債券市場では利回り低下 FOMC議事要旨を前に調整 米国債市場では利回りが低下した。これまで3営業日続けて上昇していたが、20日に公表予定のFOMC議事要旨や、22日に予定されるジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言を控え、投資家が持ち高を調整する動きが強まった。市場では年内に2回の利下げが織り込まれている。 為替市場はドルまちまち ユーロ高・円高の展開 為替市場ではドルがユーロに対して買われた一方、円に対しては売られ、方向感を欠いた取引となった。投資家は米金融政策の方向性を見極めようと慎重な取引を続けており、22日のパウエル議長の講演が今後のカギを握るとの見方が広がっている。 金と原油も下落 ウクライナ情勢が影響 商品市場では、金先物が4営業日続落。FOMC議事要旨やジャクソンホール会議を控え、利益確定売りが優勢となった。また、原油先物も反落した。ウクライナ情勢を巡る停戦や和平交渉の進展が期待され、対ロ制裁が緩和される可能性が意識されたことで需給緩和懸念が台頭した。