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グーグル是正措置、クローム売却は不要と判断

検索独占訴訟で裁判所が新たな是正策を発表 米ワシントンの連邦地裁は9月2日、グーグルが検索市場を違法に独占していたとする訴訟において、新たな是正措置を命じた。判事は、同社に対して一部検索データを競合他社に提供する義務を課したほか、検索関連の独占契約締結を禁じた。これにより市場競争の回復を促す狙いが示された。 クローム売却は不要とする判決が公表 司法省が強く求めていたウェブブラウザー「クローム」の事業売却については、裁判所は「違法行為に直接利用されていない」として回避。グーグルにとって主要な収益源である広告事業の中核が維持される結果となった。これにより同社は大規模な事業再編を免れた形だ。 アップルとの契約維持が確認される 判決では、検索エンジンをデフォルト設定にするための第三者への支払いについては全面禁止とせず、アップルが引き続きグーグルから年間200億ドル超の収入を得ることが可能となった。判事は、支払いを打ち切れば市場や消費者に深刻な影響を及ぼすと説明した。 競合他社と規制当局の反応が分かれる ダックダックゴーのCEOは「是正措置は十分ではない」と批判した一方、司法省は「公正な競争環境の回復に向けた前進」と評価。グーグルは声明で、AIによる産業変化が認められたことを歓迎しつつ、データ共有義務が利用者やプライバシーに悪影響を及ぼす懸念を示した。 今後のテック業界への波及が焦点に 今回の判決は有効期間を6年間とし、他の大手テクノロジー企業に対する類似訴訟に影響を及ぼす可能性が指摘されている。今後、司法省が上訴に踏み切るか、また業界全体で競争環境がどのように変化するかが注視されている。

FRBパウエル議長、利下げ圧力の中で講演へ

ジャクソンホール会合で金融政策の方向性を示す見通し 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は8月22日、米ワイオミング州で開かれるジャクソンホール会合で講演に臨む。市場関係者や各国中央銀行の要人が集う場であり、9月16~17日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)に向けた金融政策の方向性を探る重要な機会となる。特に、7月まで5会合連続で政策金利を4.25~4.50%に据え置いたFRBが利下げに踏み切るのか、発言内容が注目を集めている。 雇用統計の悪化が政策判断に影響 直近の米国の雇用統計では、非農業部門の就業者数が市場予想を下回り、失業率も上昇した。さらに、5月と6月の就業者数も大幅に下方修正され、労働市場の減速が鮮明になった。この状況を受け、市場ではFRBが9月に0.25%の利下げを実施するとの見方が強まり、ドル売りや米国株高といった動きにつながっている。パウエル議長が慎重な姿勢を示せば、過熱する市場の期待に冷や水を浴びせる可能性もある。 トランプ政権と財務省からの圧力が高まる トランプ大統領は景気の下支えを目的に利下げを強く求めており、応じなければパウエル議長の交代も辞さない構えを示している。加えて、ベセント財務長官もメディアで9月の利下げを検討するよう発言しており、中央銀行の独立性が揺らぐ状況となった。ジャクソンホール会合では、パウエル氏がどのような姿勢を打ち出すかがFRBの信用を左右する局面となる。 クック理事を巡る司法省の調査が浮上 さらに、クックFRB理事が住宅ローン契約に関する不正疑惑で米司法省の調査対象となっていることが報じられた。司法省高官はパウエル議長に書簡を送り、クック理事の解任を促している。トランプ大統領も20日に辞任を要求しており、FRB理事会を巡る混乱は金融政策判断に影を落としている。 今後の金融政策を見極める重要な局面 9月のFOMCを控え、FRBが利下げに踏み切るのか、それとも現行の政策を維持するのかは世界経済に直結する。パウエル議長の発言は、日本を含む株式市場や為替相場にも影響を与える可能性が高い。市場はFRBのシグナルを注視しており、ジャクソンホールでの発言が世界の金融市場に大きな波紋を広げることになる。