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日米交渉で米輸入割合見直し 農相が説明強化へ

新たな市場開放には該当せずと明言 2025年7月23日、小泉進次郎農林水産相は、日米間で合意された関税交渉について、新たな農業市場の開放には当たらないと説明した。コメのミニマムアクセス(MA)枠における輸入総量は維持されることから、農業界に大きな変化はないとした。農業者に対しても安心感をもたらす内容だとしている。 米国産の割合を増加 他国枠が減少見込み 今回の交渉では、MA米の総量に変更はないものの、米国産の割合を増やすことが合意された。2024年度実績では、米国産が約34.6万トンと全体の約45%を占めており、今後さらに増加する可能性がある。代わりに、タイやオーストラリア、中国などからの輸入割合が減る見通しとなっている。 日本市場向けに中粒種の比率を高める方針 小泉農相は2025年度のMA米入札において、日本の消費傾向に合わせて中粒種の比率を引き上げる方針を打ち出している。この品種は国内で広く食されている短粒種に近く、中粒種の生産量が多い米国にとって輸出機会が広がる形となる。その結果、輸入先の構成におのずと変化が生じる可能性がある。 トランプ氏発言との温度差も浮き彫りに 米国のトランプ大統領がSNS上で「コメの市場開放」と表現したことに対し、小泉農相は「事実とは異なる」とし、誤解を防ぐために農業関係者へ丁寧な説明を行う考えを示した。政府として国内農業を守る立場を強調し、交渉の枠内に収まる内容であることを再度明確にした。 農業を守った交渉団に評価の声 交渉に当たった赤沢亮正経済財政・再生担当相らに対し、小泉農相は「農業を犠牲にすることはないとの方針を貫いた」と述べ、交渉姿勢を高く評価した。農水省としても今回の合意内容を国内農業に与える影響が最小限であると見ており、現行の体制に沿った適切な判断だったと位置づけている。

主食用米の作付け急拡大 25年産は過去最大の増加幅

6月時点での作付け意向が大幅に拡大 農林水産省が集計した2025年産の主食用米の作付け意向は、6月末時点で前年より56万トン多い735万トンに達する見込みとなった。4月時点からもさらに16万トン増えており、作付面積も前年比で10.4万ヘクタール拡大して136.3万ヘクタールに到達する見通し。これは2004年以降の最多増加幅となる。 高騰する価格が作付転換を促進 ここ数年、主食用米の流通量が不足し、価格の上昇が続いていた。22〜23年産における計65万トンの供給不足がその要因とされている。高値傾向を受け、農家の多くが飼料用・加工用から主食用へ生産の重点を移し、今回の増加をもたらした。農水省の幹部は「農業現場には依然として拡大の余地がある」と話す。 農相が農家の努力を評価 支援策に言及 小泉進次郎農相は会見で「農家の皆さまの努力に感謝する」と述べ、価格上昇への対応が現場で進んでいることを評価した。また、主食用米への転換の拡大により、酒米の供給に不安の声が出ていることも紹介し、新たな支援策の創設方針を明らかにした。 政府の対応 市場流通の促進へ転換 民間市場での米の流通量を確保するため、政府は備蓄米の買い入れを一時停止すると決定した。これにより需給の逼迫緩和を図る。7月初めの関係閣僚会議では、石破首相が主食用米の増産に向けた政府の方針を改めて表明した。 酒米生産への影響と対策の必要性 主食用米への偏重が進めば、他用途の作付け縮小が懸念される。特に、日本酒業界では酒造用米(酒米)の不足が問題視されている。農相は26年度予算への支援策計上を指示しており、今後の対策が注目される。

政府の介入で米価格に安定の兆し

価格高騰に一息、政策の効果が顕在化 記録的な高騰を続けていたコメの店頭価格が、ついに下落基調へと転じた。農林水産省が発表した最新のデータによると、政府による備蓄米の放出などが奏功し、価格が大幅に下がっている。 全国平均価格、3か月半ぶりの3,000円台に 6月9日から15日までの期間に全国のスーパーで販売されたコメ5kgあたりの平均価格は3,920円だった。前週の価格から256円の減少となり、4週連続での値下がりとなった。平均価格が3,000円台に戻るのは約3か月半ぶりである。 備蓄米の販売拡大が価格下落を促進 今回の価格低下の背景には、政府備蓄米の随意契約による市場投入がある。さらに、店頭には備蓄米を含んだブレンド米の割合が増加しており、これが市場価格の安定化を後押ししている。農水省によれば、平均価格が前週比で100円以上下がるのは初の事例であるという。 政府目標に近づくも、予断は許さず 石破首相はかねてより「米価を3,000円台に戻す」という目標を掲げていた。今回の下落でこの目標に近づいたが、小泉農相は「ここで手を緩めるべきではない」と指摘し、依然として市場の注視が必要であるとの見解を示した。 政策効果の持続性が今後の焦点に 一時の沈静化は見られるものの、持続的な価格安定にはさらなる対応が不可欠である。消費者と生産者の両立を図るバランスのとれた市場形成が、今後の鍵を握ることになりそうだ。

作況指数を廃止 実態に即した新制度へ移行

農水相が制度見直しを表明 70年近い歴史に幕 6月16日、小泉進次郎農林水産相は、1956年から続いてきた「作況指数」の公表を2025年産を最後に中止すると明言した。実際の生産現場との間に乖離があるとの批判を受け、制度の見直しに至った。 平年との比較に限界 現場感覚と指標のズレ 作況指数はその年のコメの収量を30年平均の「平年収量」と比べて算出され、5段階の評価で示されてきた。だが、昨年の指数が101と「平年並み」とされたにもかかわらず、コメ不足感と価格高騰が続いたことから、指標と実態のズレが顕著となった。 今後は前年との比較に移行 収量調査は継続 農水省は、従来の作況指数に代わり、前年との比較を基本とした作柄評価に移行する。これにより、農家や関係者がより現実的な判断をしやすくなることが期待されている。なお、全国約8,000区画を対象とする収量サンプル調査は今後も継続される。 測定基準も見直し デジタル技術の導入を検討 農水省は、主食用玄米のふるい分け基準として一般的な1.7ミリから、実情に即した1.8〜1.9ミリへの移行を検討している。また、衛星からの観測や大規模農家から得る収穫データの活用によって、統計の質を高める方針だ。 政策判断の基盤強化へ 農業の現場重視姿勢強調 小泉氏は会見で「精度の高い情報を基に、農業政策の基盤を刷新したい」と述べた。これまでの画一的な指標ではなく、現場に即した柔軟なデータ活用が求められる中で、制度の見直しは農業行政の転換点となる可能性がある。

米価下落が続く中で浮上する備蓄米の影響

店頭価格が2週連続で値下がりと判明 農水省の発表によると、先週1週間に全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は5キログラムあたり4,223円で、前週より37円安くなった。これで2週続けて値下がりしており、価格に調整の動きが見られる。一方で、1年前の同時期と比較すれば、依然として価格は2倍前後の水準にとどまっている。 政府備蓄米の取扱状況と調査の対象外項目 今回発表された平均価格の算出には、随意契約による政府備蓄米は対象外とされている。その一方で、2,000円前後の安価な米が一部の売り場に登場し始めており、今後の販売状況によっては一般流通米の価格帯にも変化が及ぶことが懸念される。 ブレンド米の比率が大幅に上昇と発表 農水省は今回、価格情報に加えて、販売数量におけるブレンド米の比率も公開した。全体の39%を占め、前週から3ポイント上昇。政府が競争入札で放出した備蓄米のブレンド使用が背景にあるとみられ、価格の低下に一定の役割を果たしている。 調査の実施対象とデータの収集方法 この調査は、全国約1,000店舗のスーパーを対象に実施された。実売価格に基づいたデータ分析により、消費者市場における動向が明らかになった。市場構造や流通経路の変化が、価格と販売形態に影響している。 平均価格の動向と今後の焦点 現在、スーパーに並ぶコメの平均価格は下落傾向にあるが、低価格帯の備蓄米が本格的に出回ることで、今後さらなる価格低下が起きるかどうかが注目される。農水省の今後の調査と発表内容が、市場の動きを左右する材料となる可能性がある。