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国家情報局創設へ法整備進展、政府が権限明確化

情報機能再編を巡る政府判断 政府は2026年1月7日、情報活動を統括する新組織「国家情報局」を設置するため、各省庁が保有する情報へのアクセス権を制度化する方針を固めた。複数の政府・与党関係者によると、この権限は関連法案の条文に明記される見通しである。通常国会への提出を予定しており、法的根拠を伴う形で情報集約を進める構えだ。 各省庁情報へのアクセス権創設 国家情報局には、警察庁の公安部門や公安調査庁、外務省、防衛省など、各機関が収集した情報を横断的に扱う役割が与えられる。従来は省庁ごとに情報管理が分断され、共有が進まないとの指摘があった。政府は法令に基づくアクセス権を設けることで、必要な情報が速やかに集約される体制を整える。 組織の位置付けと運営体制 新設される国家情報局は、国家安全保障局と同格の組織として内閣の中枢に置かれる。さらに、首相を議長とする国家情報会議を新たに設け、国家情報局がその事務局機能を担う。政府内の情報判断を一元化し、政策決定を支える基盤とする狙いがある。 情報集約を巡る課題認識 内閣情報調査室をはじめ、各省庁には既に情報組織が存在するが、情報の囲い込みが課題とされてきた。内閣情報官経験者は、法的裏付けがなければ重要情報が共有されない恐れがあると指摘している。政府はこうした課題認識を踏まえ、制度設計を進めている。 連立合意に基づく改革の一環 国家情報局の創設は、自民党と日本維新の会による連立合意書に盛り込まれた情報機能強化策の一つである。スパイ防止法の制定や対外情報庁構想と並び、情報体制全体の再構築を図る取り組みとして位置付けられている。

2026年度予算案、物価反映で122兆円超の規模確定

物価上昇を反映した予算編成の全体像 政府は2026年度予算案を一般会計総額122兆3092億円とすることを閣議で決定した。前年度当初予算と比べて7兆円余り増加し、2年連続で過去最大を更新した。エネルギーや人件費の上昇を各分野の経費に反映させた結果、歳出全体が押し上げられた。今回の予算編成は、高市早苗政権として初の当初予算となる。 社会保障費が最大規模、制度見直しも実施 歳出の中で最も大きいのは社会保障関係費で、39兆円規模に達した。診療報酬改定では医療従事者の人件費に関わる部分が3.09%引き上げられ、約30年ぶりの水準となった。一方、薬価は引き下げられ、全体では2.22%の増額改定となる。給付費抑制策として、OTC類似薬の新たな患者負担や、高額療養費制度の負担上限引き上げも盛り込まれた。 防衛・地方財政への重点配分 防衛関連経費は8兆8093億円とされ、前年度から3000億円以上増加した。無人機を活用した沿岸防衛体制の構築や、長射程ミサイルとの組み合わせによる防衛力強化が進められる。地方交付税交付金は20兆円を超え、物価高や賃上げへの対応を支える。一般予備費として1兆円が計上され、機動的な財政対応の余地も確保された。 国債費と税収の同時拡大 国債の利払いと償還に充てる国債費は31兆2758億円と過去最大となった。想定金利は3.0%に引き上げられ、金利上昇局面への備えが反映されている。一方、税収は83兆円余りと過去最高水準を見込む。新規国債発行額は29兆円台となるが、基礎的財政収支は黒字に転じる見通しだ。 国会審議を見据えた成立への道筋 政府は通常国会での早期成立を目指し、与野党の理解を得る方針を示している。財政規律と経済成長の両立を掲げる中、予算規模に見合う政策効果が問われることになる。年度内成立に向け、審議の行方が注目されている。

定数削減法案、通常国会へ持ち越し方針を確認

今国会の判断経緯を整理 高市早苗首相と日本維新の会の吉村洋文代表は12月16日、国会内で会談し、衆院議員定数削減法案について今国会での成立を見送る方針を確認した。会期末が17日に迫る中、審議日程の確保が困難と判断された。両党は、法案を廃案とせず、次の通常国会での成立を目指すことで一致した。 協議会での議論を軸に対応 定数削減は、与野党各会派が参加する衆院選挙制度に関する協議会で検討されている。法案では、選挙制度全体の在り方と併せて結論を得ることが明記されている。首相は、2026年に公表される国勢調査の結果も踏まえ、協議会の議論を通じて成案を取りまとめる考えを示した。 自維間の立場と調整 維新はこれまで、定数削減が実現しなければ連立関係を見直す可能性にも言及してきた。吉村代表は会談後、審議自体が行われない状況では成立は不可能だと説明し、今回の判断は現実的対応との認識を示した。自民側も、通常国会での合意形成に注力する姿勢を強調した。 補正予算成立との同時進行 同日、政府の総合経済対策を裏付ける令和7年度補正予算が参院本会議で可決、成立した。一般会計の歳出規模は18兆3034億円に上り、新型コロナウイルス禍後で最大となった。定数削減の見送り判断は、国会運営全体を見据えた判断とも位置付けられる。 通常国会での実現に向けた課題 今後は、協議会での議論の進展と、与野党間の合意形成が焦点となる。両党は、通常国会で確実に結論を得ることを共通目標として掲げている。定数削減を巡る議論は、国会改革全体の方向性を占うテーマとして引き続き注目される。