旧型チップでセキュリティ問題が判明 ソニーは28日、非接触通信技術「フェリカ」を搭載したICチップのうち、2017年以前に出荷された一部製品で脆弱性が確認されたと発表した。第三者が暗号鍵を解析し、データを不正に読み取ったり改ざんしたりする可能性があることが判明した。 情報処理推進機構からの指摘を受け調査 今回の問題は7月、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)を通じ外部からの指摘により発覚した。その後の調査で、特定の旧型チップにおいて暗号システムが突破される恐れがあることが確認された。ソニーは迅速に影響範囲の特定作業を進めている。 現行サービスには問題なしと報告 現時点でモバイルSuicaやおサイフケータイなどスマートフォンを利用する最新システムには脆弱性は確認されていない。NTTドコモは自社サービスに問題はないと公表し、セブン・カードサービスも「nanaco」残高に不正があっても利用できない仕組みを導入済みと説明した。 社会インフラとしての影響の大きさ SuicaやPASMOといった公共交通カード、楽天Edyやnanacoなどの電子決済、さらには企業や大学の身分証まで、フェリカは多様な分野で活用されている。2025年3月には累計出荷数が18億個を超え、日本社会の基盤を支える存在として定着している。 ソニーと事業者が対策を協議 ソニーはICチップ単体だけでなく、各サービスのシステム全体でセキュリティを確保していると強調した。そのうえで、事業者と連携し安全性の確認や具体的な対策を進めるとしており、利用者の不安軽減に向けた対応が求められている。
キャッシュレス決済の普及が加速 日本におけるキャッシュレス決済の利用が大きく拡大している。2024年の決済額は141兆円に達し、消費全体に占める割合は42.8%となった。政府が掲げていた「2025年6月までに4割達成」の目標は、1年以上前倒しで達成される形となった。 この成長の背景には、手数料が比較的低いQRコード決済の導入が進んだことや、クレジットカードの少額決済の増加がある。特に中小規模の飲食店での導入が増加し、消費者の利用が拡大したことが影響している。 クレジットカード決済が全体の8割超を占める 2024年のキャッシュレス決済内訳を見ると、クレジットカードが全体の8割を超える決済シェアを維持しており、前年より11兆2000億円増加した。従来は高額決済に使われることが多かったが、近年では少額決済にも利用されるケースが増えている。 特に、オンラインショッピングや定額サービスでの利用が増え、利便性の向上がキャッシュレス化の加速につながっている。 QRコード決済が急速に拡大 QRコード決済は前年比2兆6000億円増と急速に拡大している。特に中小の飲食店や小売店での導入が進み、手軽にキャッシュレス決済を導入できる点が利用拡大の要因となった。 また、QRコード決済の普及は、キャッシュレス決済に慣れていない層にも使いやすさを提供し、新たな利用者層の拡大につながっている。大手決済サービスの競争も激化しており、さらなる成長が期待される。 電子マネーの利用減少が見られる 一方で、電子マネーの利用額は2000億円減少した。これは、QRコード決済の利便性向上やクレジットカードの少額決済が普及したことが影響していると考えられる。 電子マネーは交通系ICカードなどを中心に利用されているが、他の決済手段の利便性が向上する中でシェアの縮小が進んでいる。 利便性と安全性の両立、今後の課題を考察 政府は将来的にキャッシュレス決済比率を80%まで引き上げる目標を掲げている。しかし、その実現にはいくつかの課題がある。 まず、決済手数料や導入コストの問題が挙げられる。特に中小規模の店舗では、手数料負担が経営の課題となる可能性がある。また、利用者の安全性確保も重要であり、不正利用対策や個人情報保護の強化が求められる。 キャッシュレス決済のさらなる拡大に向けて、事業者と政府の連携が不可欠となるだろう。
Sign in to your account