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中国向け日本酒通関遅延が拡大 貿易手続きに異変

日中貿易に生じた新たな摩擦 日本から中国へ輸出される日本酒や食品を中心に、通関処理が通常より長期化する事例が確認されている。関係者によると、手続き完了までに従来より大幅な時間を要するケースが複数発生している。輸出実務に携わる企業からは、流通計画への影響を懸念する声が上がっている。 国会答弁後に顕在化した変化 こうした遅延は、2025年11月に高市早苗首相が台湾有事を巡り国会で発言した時期以降に目立ち始めた。中国側は当該答弁に強く反発しており、その後の日中間の経済分野での動きが注目されてきた。通関遅延も、こうした流れの中で確認された現象と位置づけられている。 通関現場での手続き厳格化 日本酒の輸出では、国内輸送経路の詳細や追加書類の提出を求められる事例が発生している。これまで不要だった情報の提出が求められ、結果として通関完了までに約1か月を要したケースもあった。手続きの複雑化が、物流全体の停滞につながっている。 強まる中国の対日経済措置 中国はこの間、日本に対する経済的な対応を段階的に強めている。軍民両用とされる品目の対日輸出規制強化に加え、日本産水産物の輸入再開手続きの停止なども実施された。貿易分野を通じた圧力が、複数の分野に及んでいる。 日本酒輸出への影響と今後 財務省の貿易統計では、2024年の中国向け日本酒輸出額は約116億円と、国・地域別で最大となっている。通関の遅れが常態化すれば、輸出全体の停滞につながる可能性がある。関係業界では、日中間の貿易環境の動向を注視する状況が続いている。

農林水産物輸出が過去最高 米国向けが大幅増加

上半期輸出額が15.5%増と過去最高を記録 2025年1〜6月期における農林水産物・食品の輸出額は8097億円となり、前年同期間比で15.5%の伸びを示した。農林水産省は、上半期として過去最高額を更新した背景に、訪日観光の拡大や世界的な和食需要の高まりがあると述べている。 米国向け輸出が22%増 関税影響は限定的 アメリカ向け輸出は22%増の1410億円となり、上半期として過去最高を更新した。ホタテ貝や緑茶、ブリの輸出が特に伸び、輸出額全体の18.6%を占めた。4月に発動された相互関税にもかかわらず、駆け込み輸出や反動は確認されていない。 ホタテや緑茶が大幅増加 19品目が最高額更新 品目別ではホタテ貝が45.4%増の約350億円、緑茶が65.3%増の約263億円となり、いずれも過去最高を記録した。抹茶の需要増が欧米や東南アジアで広がり、ラテや菓子への利用が輸出拡大に寄与した。 中国の輸入停止が転機 ベトナムやタイにシフト 中国による日本産水産物の輸入停止が続く中、アメリカやベトナム、タイ向けの輸出が増加した。特にホタテ貝は、中国市場から他国市場への転換が功を奏した。これにより、供給先の多角化が進んでいる。 関税引き上げ後の動向が焦点に 8月7日からアメリカが農林水産物を含む関税を15%に引き上げる予定であり、今後の輸出動向が注目される。農林水産省は、これまでの成長を維持するため、関税の影響緩和策が重要になるとみている。