与野党6党が年内廃止で一致した経緯が判明
与野党6党は、旧暫定税率廃止を年内に実施することで一致した。7月30日、自民、公明、立憲、日本維新の会、国民民主、共産の各党国会対策委員長が会談し、秋の臨時国会で関連法案を成立させる方針を明記した文書を交わした。臨時国会は8月1日から5日までの5日間の日程で開かれる。
財源や地方財政への影響を協議する枠組み設置
会談では、法案成立に向けて財源の確保や地方財政の負担への対策が課題として指摘された。各党の実務者による協議を設け、流通への影響も含めて検討を進めることが決定された。国会閉会中も議論を継続し、秋の臨時国会で速やかな成立を目指す。
参院選結果が与党の姿勢転換に影響
通常国会では与党が法案採決に応じず廃案となったが、参院選後に与党は方針を転換。自民党の坂本哲志国会対策委員長は「参院選で示された民意を政策に反映する」と述べた。これに対し立憲民主党の笠浩史国会対策委員長は「参院での逆転が大きな成果」と評価した。
林官房長官と全国知事会も課題を指摘
林官房長官は記者会見で「インフラ維持や税収減への対応策を検討する必要がある」と述べた。一方、全国知事会は地方の税収減に対応する安定的な財源確保を求め、宮崎県の河野知事は「地方の意見を尊重した議論が不可欠」と強調した。
今後の臨時国会と法案成立に向けた展望
野党は11月1日廃止を盛り込んだ法案提出を準備しており、与党との協議を通じて成立を図る見通しだ。与野党の協力体制により、長年続いた旧暫定税率の廃止が現実味を帯びている。