利下げ期待がドル安と債券利回り低下を促す
米財務長官ベセント氏が9月に50ベーシスポイントの利下げを開始し、その後も一連の利下げを行うべきとの見解を示した。これを受け、FF金利先物は大幅利下げの可能性をほぼ織り込み、ドル指数は97.856と約2週間ぶりの安値を記録した。労働統計の下方修正も利下げ論を後押ししている。
米国債市場で買いが広がり利回りが低下
利下げ観測に加え、前日の長期ゾーン金利上昇を受けた外国人投資家の買いが入り、米国債利回りは全般的に低下した。2年債利回りは4.2bp低下の3.6786%、10年債は5.3bp低下の4.2365%となり、30年債も4.8283%まで下がった。
株式市場でS&P500とナスダックが最高値更新
株式市場は利下げ再開への期待から続伸し、S&P500とナスダック総合が2日連続で史上最高値を更新した。ただし、エヌビディア、アルファベット、マイクロソフトなど一部の大型ハイテク株は下落。アップルはAI搭載製品の事業拡大報道で1.6%上昇した。
金価格は反発、原油は在庫増で続落
金先物は3営業日ぶりに反発し、12月物は1オンス=3,408.30ドルで取引を終えた。一方、原油先物WTI9月物は在庫積み増しが嫌気され、1バレル=62.65ドルと6月初旬以来の安値となった。北海ブレント10月物も65.63ドルに下落した。
為替市場でドル安が鮮明に
取引終了時点でドル/円は147.38円、ユーロ/ドルは1.1704と上昇。物価指標の伸び鈍化と財務長官による発言が相まって、9月の大幅利下げを前提とした市場の姿勢が鮮明となった。