ダウは小幅高で取引を終え過去最高値を更新
19日のニューヨーク株式市場では、ダウ平均が44922.27ドル(+10.45)と小幅ながら続伸した。日中には過去最高値を更新する場面もあったが、パウエルFRB議長の講演を控え様子見姿勢が強まり、上値は限定的となった。小売大手ホーム・デポの堅調な決算がダウを支えた。
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ナスダックは大幅下落 半導体株売りが鮮明
ナスダック総合は21314.95(-314.82)と大幅に値を下げた。半導体大手エヌビディアが3.5%安と急落し、約4か月ぶりの大きな下落幅を記録したことが重荷となった。テクノロジー株全般に高値警戒感が広がり、オプション取引に絡む売りも加わって、ハイテク株は軟調な展開が続いた。
債券市場では利回り低下 FOMC議事要旨を前に調整
米国債市場では利回りが低下した。これまで3営業日続けて上昇していたが、20日に公表予定のFOMC議事要旨や、22日に予定されるジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言を控え、投資家が持ち高を調整する動きが強まった。市場では年内に2回の利下げが織り込まれている。
為替市場はドルまちまち ユーロ高・円高の展開
為替市場ではドルがユーロに対して買われた一方、円に対しては売られ、方向感を欠いた取引となった。投資家は米金融政策の方向性を見極めようと慎重な取引を続けており、22日のパウエル議長の講演が今後のカギを握るとの見方が広がっている。
金と原油も下落 ウクライナ情勢が影響
商品市場では、金先物が4営業日続落。FOMC議事要旨やジャクソンホール会議を控え、利益確定売りが優勢となった。また、原油先物も反落した。ウクライナ情勢を巡る停戦や和平交渉の進展が期待され、対ロ制裁が緩和される可能性が意識されたことで需給緩和懸念が台頭した。