東京市場で日経平均が230円超の下落
2025年5月21日の東京株式市場では、日経平均が大きく値を下げ、終値は3万7298円98銭となった。前日比で230円51銭のマイナスとなり、複数の外部要因が売り材料として意識された。円高の進行や米株の下落に加え、中東情勢の緊張が重なり、後場にかけて売り圧力が強まった。
円高進行が輸出株を直撃
為替市場では、ドル/円が143円台後半まで円高に振れた。これにより、海外収益への懸念が広がり、輸出企業を中心に売りが強まった。東京エレクトロンやアドバンテストといった半導体関連株が目立って下落し、指数全体を押し下げた。
G7財務相会議や米株安も重荷に
カナダで開催されているG7財務相・中銀総裁会議も市場の注目材料となっており、日米財務相会談による為替政策の議論への警戒感が高まった。また、前日のニューヨーク市場ではダウ平均が114ドル安となっており、これが日本市場の売り材料となった。
中東リスクと資源価格が投資心理に影
中東地域の地政学的緊張の高まりは、原油価格の上昇を通じてインフレ懸念を再燃させた。市場では安全資産への逃避が進み、株式の売り圧力が強まった。とりわけグロース株を中心に下落が目立った。
今後の展開は為替と国際情勢に左右
複数のマイナス要因が重なったことで、日経平均は3日ぶりに反落した。市場では今後も為替動向や国際政治の変化に注視する必要があり、引き続き不安定な相場展開が予想される。