防衛セクターが買い優勢、重工株に資金流入
5月27日の東京株式市場では、防衛関連株が大きく買われ、日経平均株価は前日比192.58円高の37,724.11円で取引を終えた。川崎重工業や三菱重工業、IHIなどが軒並み上昇し、防衛関連テーマの強さが際立った。これらの銘柄は、売買代金ランキングでも上位に入り、市場の注目を集めた。
為替相場の影響
財務省が国債発行計画の見直しを検討しているとの報道を受け、国内金利が急低下し、円相場はドルに対して弱含みとなった。これにより、輸出関連株にとって追い風となり、相場全体を押し上げた。特に、防衛関連株は、円安進行と政治的な背景から買いが集まった。
グロース市場が続伸、個人投資家の買い旺盛
グロース250指数が東証グロース市場で続伸し、連日の年初来高値更新となった。フィスコ、ispace、ミライロといった銘柄が買いを集め、新興市場に個人投資家の資金が流入している状況が浮き彫りとなった。市場全体では、この流れが下支え要因として作用した。
業種別では製造業と保険が上昇率上位を占める
東証33業種のうち、25業種が上昇した。特に、「その他製品」「非鉄金属」「保険業」などが上昇率上位となった。一方、「建設」「鉄鋼」「陸運」など8業種は下落した。個別銘柄では、TDKや太陽誘電が上げ幅を拡大し、J.フロントリテイリングなどのインバウンド関連株にも買いが広がった。
為替と国債動向が引き続き市場の焦点に
防衛関連株や新興株への投資家の関心が高まっており、これらのセクターの動向に注目が集まる。また、国内金利の動向や為替市場の変動が引き続き注目される。特に、財務省の国債発行計画の見直しが市場に与える影響や、円安基調の継続性が焦点となる。