日銀現状維持決定で買いが加速
31日の日経平均株価は前日比415円高の4万1069円となり、5営業日ぶりに上昇した。日銀が政策金利を据え置いたことで市場に安心感が広がり、午後にかけて買いが強まった。植田和男総裁の会見前でも、金融緩和維持の方針が投資家心理を下支えした。
米株先物高と円安進行の影響
前日の米株式市場ではNYダウが3日続落したが、時間外取引で米株先物が上昇したことが日本市場を後押しした。FOMC後のパウエル議長の発言を受けたドル高・円安も、日本株の買い要因として作用し、先物主導で日経平均を押し上げた。
決算発表銘柄や個別材料株に資金
この日は企業決算が相次ぎ、メタやマイクロソフトの好決算が投資家心理を改善させた。ディスコやフジクラ、アドバンテスト、レーザーテックが買われ、京セラやソフトバンクグループも上昇した。一方、トヨタやパナソニック、武田薬品は売られた。
業種別動向と主な上昇銘柄
東証33業種のうち27業種が上昇した。非鉄金属、保険業、ガラス・土石が上位に入り、アイ・ピー・エスがストップ高となった。反面、水産・農林業や食料品は下落した。指数押し上げ寄与ではソフトバンクGや京セラが目立った。
出来高と市場全体の動き
東証プライムの売買高は概算で21億2974万株、売買代金は5兆3877億円となった。値上がり銘柄は1271、値下がり銘柄は305で、市場全体の地合いが改善した。TOPIXも22ポイント高の2943で取引を終えた。