5万1307円まで上昇し年初来高値更新が判明
29日の東京市場で日経平均が前日比1088円47銭(+2.17%)高の5万1307円65銭と最高値更新。米株高(ダウ、ナスダックが最高値)と米中摩擦緩和、米利下げ観測が追い風となり、朝方からハイテク・半導体株に買いが先行した。場中高値は5万1412円97銭、安値は5万0365円62銭。終値で5万1000円台を初めて維持した。
アドテストのストップ高で指数を1000円押し上げが判明
アドバンテスト(6857)が業績上方修正を手掛かりにストップ高水準まで急伸し、1銘柄で約1077円の日経平均押し上げに寄与。上位5銘柄(アドテスト、SBG、東京エレクトロン、フジクラ、レーザーテック)の合計寄与は約1443円。エヌビディア上昇を背景とするAI・半導体関連やデータセンター周辺にも資金が波及した。
広範銘柄は下落優勢で市場の偏りが顕著との影響
一方で、TOPIXは3278.24(-0.23%)と小幅続落、JPXプライム150は1443.01(+0.11%)。東証プライムの値下がり1394(約86%)、値上がり200、変わらず21と下落優勢。売買代金7兆0921億円、売買高23億5745万株。SBG、レーザーテックは上昇したが、コマツ、東京海上、京セラなど景気敏感や金融の一角は軟調。
政策期待と対米投資報道が物色を後押しした影響
高市政権の政策期待に加え、日米首脳会談(10月28日)に合わせ公表された共同ファクトシートで対米投資への関心が示された日立やフジクラが買われたとの観測。米国市場の連騰がセンチメントを改善し、先物絡みのインデックス買いも追い風となった。
過熱感を意識しつつも主力中心の上値追いを継続と発表
急ピッチの上昇で短期的過熱感を指摘する声が残る一方、主力株中心の需給は引き続き良好との見方が根強い。個別ではキオクシアHD、トーエネック、きんでん、四国化成HD、日本車輌が上昇。半面、ニデック、川崎重工、サンリオ、東洋エンジ、ファストリ、テルモ、ダイキン、リクルートなどはさえない値動きとなった。
