陣営による依頼の発覚が判明
自民党総裁選に出馬した小泉進次郎農水相の陣営が、動画配信サイトで小泉氏を支持するコメントを投稿するよう依頼していたことが判明した。週刊文春の報道を受け、関係者が25日に事実を認めた。依頼は陣営の広報班を担う牧島かれん元デジタル相の事務所から発信されたもので、複数の具体的なコメント例が示されていた。
用意された具体的なコメント例が判明
依頼メールには「総裁間違いなし」「真打ち登場」といった肯定的な文言が並び、投稿例は24種類に及んだ。その中には「泥臭い仕事もこなして一皮むけた」といった評価的な表現も含まれ、ネット上での印象操作を狙ったとみられている。特に「ビジネスエセ保守に負けるな」という一文が注目を集め、候補者間の対立を助長するとの懸念が示された。
陣営幹部と小泉氏の対応が発表
この件について、陣営幹部の小林史明衆院議員は「ルールを守って活動する方針を共有している」と説明した。一方で小泉氏本人は26日の会見で「行き過ぎた表現があり適切ではなかった。申し訳なく思う」と謝罪し、自らが関与していないことを強調した。
批判を受けた表現の影響が拡大
問題となった文言は、対立候補である高市早苗前経済安全保障担当相を意識したものと解釈され、同氏を支持する議員から批判の声が上がった。総裁選挙管理委員会の逢沢一郎委員長も「陣営間の感情的対立をあおらないことを期待する」と述べ、事態の沈静化を促した。
陣営の謝罪と再発防止策が表明
牧島氏の事務所は「一部に行き過ぎた表現があり申し訳ない」と謝罪。小泉陣営も再発防止を徹底する姿勢を示している。ただ、小泉氏が自身のX(旧ツイッター)のコメント欄を閉鎖していることについては「国民の声を聞く姿勢に逆行する」との批判もあり、対応のあり方が注目されている。
