新機能導入で医療現場の利便性向上が判明
福岡資麿厚生労働相は8日、マイナ保険証の機能を搭載したスマートフォンによる受診を、9月中旬から全国で段階的に開始すると発表した。専用カードリーダーを設置し準備を整えた医療機関や薬局が対象で、厚労省のホームページに対応施設が順次掲載される。これにより患者はマイナンバーカードを携行せずに保険証機能を利用でき、医療現場での利便性が大幅に向上する。
関東での試験運用を経て全国拡大へ
この取り組みは7月から関東の一部医療機関で先行導入され、運用上の問題点や改善点を検証してきた。大きな障害は報告されておらず、厚労省は全国への拡大を決定した。今後は希望する医療機関が順次参加し、利用者の拡大が見込まれる。
厚労省が対応医療機関の情報を公表
厚労省は、利用者が対応施設を容易に探せるよう、公式ホームページで対応医療機関や薬局の情報を公開する予定だ。施設名や所在地、利用可能開始日などの情報が掲載され、患者が事前に確認できる仕組みが整備される。
国民の受診環境改善への取り組み
福岡厚労相は会見で「国民が円滑に受診できる環境を整える」と述べ、利用に際しての注意点や手順を広く周知する方針を示した。これにより初めて利用する人でもスムーズに受診できる体制が整うことになる。
利用者負担軽減と医療デジタル化の影響
スマートフォンによるマイナ保険証利用は、カード紛失や忘れ物によるトラブルを防ぐ効果も期待される。また、医療分野におけるデジタル化推進の一環として、電子的な本人確認や診療情報連携の迅速化が進み、医療サービス全体の質向上に寄与するとみられる。