モスクワ爆撃発言報道にクレムリンが反応
ロシア大統領府のペスコフ報道官は7月9日、米CNNによる報道について言及した。報道では、トランプ米大統領がウクライナ攻撃を行えば「モスクワを徹底的に爆撃する」とプーチン大統領に警告したとされている。この発言は、2024年に開催された資金集めイベントでトランプ氏自身が語ったものとされる。
「真偽不明」とする慎重なロシアの対応
ペスコフ氏は報道の信憑性について「確認できない」と述べ、公式な立場表明を避けた。また、「フェイクかどうかも分からない」とも語り、最近の国際報道における情報の混乱を指摘した。ロシア政府としては、アメリカ側の公式説明を待つ姿勢を崩していない。
トランプ氏が中国に対しても同様の警告か
CNNの報道によると、トランプ氏は同じ集会において、中国の習近平国家主席にも警告を行ったという。台湾侵攻の可能性を念頭に、米国は「報復として北京を爆撃する」と伝えたと語ったとされる。トランプ氏はこの日、対中強硬姿勢も明確にしていた。
トランプ政権の強硬姿勢が外交に影響か
トランプ氏は8日、ロシアに対する追加制裁の可能性にも言及しており、米露関係はさらに緊張する可能性がある。発言が事実であれば、外交ルートを通じた脅しと解釈されかねず、国際社会への波紋も避けられない状況だ。
発言の意図と安全保障への波及を注視
モスクワと北京への爆撃言及は、トランプ氏の安全保障戦略における一種の抑止論と見る向きもある。だが、相手国への挑発とも取れる言動は、誤解や誤算を生みかねず、今後の対外関係の焦点となり得る。両政府の反応と外交的調整が注視されている。