ロシアがオデーサ州のエネルギー施設を攻撃
8月20日、ウクライナ南部オデーサ州にあるガス配給施設がロシア軍の攻撃を受けた。ゼレンスキー大統領はこの事実を明らかにし、ロシアがエネルギー供給を狙った攻撃を強化していると警告した。攻撃を受けた施設はアゼルバイジャン国営SOCARが運営しており、現地の供給には直ちに影響は出ていないとされる。
ロシア国防省の攻撃理由が判明
ロシア国防省は、同攻撃を「ウクライナ軍への燃料供給に利用される港湾インフラを標的とした」と説明した。これにより、単なる示威行為ではなく、軍事的な後方支援を断つ狙いがあることが強調された。ウクライナ側は攻撃を受け止めつつも、外交的・経済的圧力を強化すべきだと主張している。
ゼレンスキー大統領が追加制裁を要請
ゼレンスキー大統領はSNSで「ロシアに対する外交努力が実効性を持つまで、追加の制裁や関税措置が必要だ」と発信した。ウクライナは国際社会に協力を求め、特にアゼルバイジャン政府に対しては、SOCAR施設が標的にされたことを受け対応を要請している。
冬の暖房期に向け攻撃強化の影響
ここ数週間、ロシア軍はルーマニアとのガス中継施設や複数の燃料備蓄基地を狙った攻撃を繰り返してきた。冬の暖房需要が増す前にエネルギー供給を不安定化させる狙いがあるとみられ、ウクライナの民間生活と経済活動に大きな影響が懸念されている。
国際的な制裁強化の是非が問われる局面に
今回の攻撃は、米国が停戦交渉に取り組む中で発生した。国際社会の外交的取り組みが続く一方で、ロシアの行動は緊張を一層高めている。エネルギー供給網をめぐる攻防が今後の交渉の行方を左右する要因となりつつある。