新型空母「福建」の進展が判明
中国国防省は9月25日の定例記者会見で、新型空母「福建」の就役が近いと発表した。張暁剛報道官は試験と訓練が計画通りに進んでいると説明し、就役の時期は「遠くない」と明言した。「福建」は「遼寧」「山東」に続く中国海軍3隻目の空母で、最新の技術を導入した艦艇として注目されている。
艦載機発着訓練の成功を発表
国営メディアは22日、「福建」が電磁式カタパルトを活用し、新型ステルス戦闘機「殲35」を含む3種類の艦載機による発着艦訓練に初めて成功したと報じた。従来の空母と異なり、電磁カタパルトの導入により発艦能力が大幅に強化された点が特徴とされる。張報道官はこの成果を「空母建設の重要な一里塚」と評価した。
南シナ海での活動を公表
中国海軍は今月12日、「福建」が南シナ海での試験航行に入ったと発表していた。これにより新型空母の運用能力を実戦に近い環境で検証する段階に入ったことが確認された。発表は国内外で注目を集め、地域の軍事的緊張を意識させるものとなった。
台湾や周辺国への影響
「福建」の就役が現実味を帯びる中、中国が軍事的圧力を強めている台湾や周辺諸国では警戒感が一段と高まっている。特に南シナ海をめぐる領有権問題を抱える国々は、中国の空母戦力の増強が地域の軍事情勢に与える影響を注視している。米国も同様に、中国海軍の近代化を強く警戒している。
国慶節前後の就役が焦点
「福建」の正式就役時期については明言されていないが、10月1日の国慶節に合わせた発表の可能性が報じられている。中国にとって建国記念日に合わせて空母の就役を発表することは、国内外に軍事力の誇示としての意味を持つことから、今後の動向が注目される。
