7~8月発券分で過去最高水準に引き上げへ
全日本空輸と日本航空が国際線で設定する燃油特別付加運賃が、7~8月発券分で過去最高水準となる見通しとなった。対象となるのは国際線の航空券で、特に北米や欧州方面の負担が大きくなる。航空大手2社は、12日にも新たな燃油サーチャージの水準を公表する見通しである。
今回の引き上げは、航空燃料価格の上昇を反映したものだ。5~6月発券分では、北米・欧州路線の燃油サーチャージはANA、JALともに片道5万6000円だった。7~8月分ではこれを上回り、最も高い路線で6万円台後半に達する見込みとなった。
北米・欧州路線は片道6万円台後半へ上昇へ
北米・欧州行きの燃油サーチャージは、7~8月発券分で片道6万5000円前後になるとみられている。往復では13万円前後となり、航空券本体の価格とは別に大きな費用が加わる。燃油サーチャージとしては、これまでの水準を超える過去最高の設定となる。
燃油サーチャージは、路線ごとに金額が異なる。北米や欧州は長距離路線であるため、国際線の中でも高い水準に設定される。今回の改定では、こうした長距離路線を中心に負担増が目立つ形となる。
ケロシン価格と為替変動が押し上げ要因に
燃油サーチャージは、航空燃料の主成分であるケロシンの価格と為替レートを基に算定される。ANAとJALは、シンガポール市場で取引されるケロシン価格の2カ月平均と為替の平均を使い、それぞれの価格表に沿って金額を決めている。7~8月発券分では、4~5月のケロシン価格が大きく上昇したことが反映される。
航空燃料価格の上昇には、中東情勢の悪化が影響している。燃料価格が従来の価格表で想定していた範囲を上回る水準となり、航空各社はサーチャージの設定を見直す必要が生じた。燃料高と為替の組み合わせが、今回の引き上げにつながった。
価格表の上限見直しが進む航空大手2社の対応
ANAとJALは、燃油サーチャージを設定できる上限額を7月から引き上げる方針である。北米・欧州路線では、上限が7万円前後となる見通しだ。燃料価格の高騰が従来の想定を超えたため、価格表そのものを改める対応を進めている。
上限の見直しは、燃料価格が高止まりした場合にも対応できるようにするための措置となる。両社はこれまで、一定の価格表に基づいてサーチャージを設定してきた。今回の改定により、今後の燃料価格の変動をより反映しやすい仕組みとなる。
補助金反映で上限より低い適用額に調整される
7~8月発券分に適用される燃油サーチャージは、見直し後の上限額を下回る水準になる見込みだ。政府の激変緩和措置に基づく補助金が反映されるため、上限いっぱいまでは引き上げられない。北米・欧州路線では片道6万5000円前後となり、上限とされる7万円前後より低い設定となる。
ただし、5~6月分の5万6000円からは上昇するため、利用者の負担は増える。特に夏休み期間の海外旅行では、燃油サーチャージが旅行費全体を押し上げる要因となる。航空燃料価格の高騰が続く中、国際線の利用者にとって追加費用の動向が重要な判断材料となる。
