未明から朝にかけ首都周辺へ攻撃が拡大する事態
ロシアの首都モスクワで6月18日未明から朝にかけ、ウクライナ軍による大規模な無人機攻撃があった。モスクワのソビャニン市長は、モスクワ方面に飛来した無人機のうち190機以上を迎撃したと発表した。ロシア通信は、飛来した約200機が撃墜されたと伝えており、過去2年で最大規模の攻撃とされている。2022年のウクライナ侵攻開始後、首都周辺を狙った攻撃としても最大級の規模となった。
南東部の大規模製油所で再び火災が発生した状況
攻撃では、モスクワ南東部にある大規模製油所で火災が発生した。複数の無人機が製油所に到達したとされ、現地周辺では炎とともに黒煙が上空へ立ち上る様子が確認された。製油所で火災が起きるのは今週2度目であり、首都近郊の重要施設が繰り返し攻撃対象となった形だ。この製油所はロシア大統領府から約15キロの距離にあるとされ、攻撃の影響は首都中心部に近い地域にも及んだ。
住宅や商業施設にも残骸被害が広がる局面となる
被害は製油所だけにとどまらなかった。ロシアメディアによると、無人機やその残骸が商業施設、集合住宅、工業施設などに落下し、建物の損傷や火災が発生した。モスクワ州のボロビヨフ知事によると、攻撃により17人が負傷した。首都郊外では集合住宅にも損傷が出ており、攻撃は軍事・エネルギー関連施設だけでなく、周辺地域の市民生活にも影響を与えた。
全4空港で離着陸制限と避難措置が実施される
大規模攻撃を受け、モスクワ周辺の全4空港では離着陸が制限された。シェレメチェボ空港では、すでに航空機に搭乗していた乗客が避難する措置も取られた。空港機能の制限は、首都圏の交通や移動にも直接的な影響を与えた。さらに、モスクワ南東部の道路では交通規制も敷かれ、攻撃への対応は航空網と道路網の双方に広がった。
首都圏攻撃の規模が戦況の緊張を示す段階に
今回の攻撃は、モスクワ周辺で多数の無人機が迎撃された点で、従来よりも大きな規模の首都圏攻撃となった。ロシア国防省は、全土で計555機の無人機を破壊したと発表している。製油所火災、商業施設や住宅への被害、空港の一時制限が同時に発生し、首都周辺の警戒態勢は一段と高まった。モスクワを含むロシア国内の重要地域が攻撃の影響を受ける中、戦況の緊張が首都機能にも及ぶ状況が浮き彫りとなった。
