中国車輸出が急増し海外市場への依存度が一段と高まる
中国の自動車輸出が大幅な伸びを続けている。中国自動車工業協会によると、8月の新車輸出台数は101万台となり、前年同月を65.3%上回った。月間100万台を超えるのは3か月連続で、中国メーカーによる海外市場への販売拡大が鮮明になっている。
1〜8月の輸出台数は715万台余りに達し、すでに前年1年間の輸出台数を上回った。国内市場が低迷する中、輸出が中国自動車産業の販売を支える構図が強まっている。
ガソリン価格上昇を背景にEVなどの海外需要が拡大
輸出の増加を支えている要因の1つが、EVを中心とした中国メーカーの販売拡大だ。中東情勢の緊張を受けて世界的にガソリン価格が上昇する中、電気で走行する車への需要が高まっている。
中国メーカーはEVをはじめとする電動車を主要分野の1つとしており、海外市場でも販売を伸ばしている。ガソリン価格の上昇と電動化の進展が重なることで、中国製自動車の輸出拡大につながっている。
新エネルギー車比率60.6%で過去最高を更新
中国国内を含む市場全体では、電動車への移行がさらに進んだ。8月のEVなど「新エネルギー車」の販売台数は前年同月比17.8%増の164万3000台だった。
新車販売全体に占める新エネルギー車の割合は60.6%となり、これまでで最も高い水準に達した。新車の半数を大きく上回る規模まで電動車が拡大しており、中国自動車市場の構造変化が数字にも表れている。
国内新車販売は24.2%減で低迷が長期化
輸出が伸びる一方、中国国内での販売は厳しい状況が続く。8月の国内新車販売は170万1000台で、前年同月比24.2%減少した。前年同月から20%を超えて減少するのは5か月連続となった。
前月比では新学期前の買い替え需要などを背景に10.4%増加したものの、前年水準には届かなかった。EVなどの購入を支えてきた税制優遇措置の縮小や消費の弱さ、価格競争などが国内販売を圧迫している。
国内低迷を輸出が補う中国自動車市場の構図が鮮明に
8月の輸出を含む中国の新車販売全体は271万2000台となり、前年同月比5.1%減少した。前年実績を下回るのは9か月連続で、海外販売の急増だけでは国内需要の落ち込みを完全には補えていない。
それでも輸出台数は100万台を超える水準を維持し、1〜8月累計でも前年通年を上回った。新エネルギー車の販売比率も過去最高を記録しており、中国自動車産業では国内販売の弱さとEVを軸とした輸出拡大が同時に進んでいる。
