AI投資拡大に向け大型社債の発行を始動
ソフトバンクグループは、OpenAIへの追加投資に必要な資金を確保するため、大規模な社債発行に動いた。9月21日に明らかになったタームシートによると、発行するのは100億ドルと10億ユーロのシニア無担保債となる。巨額の資金調達を通じ、同社が進めるAI分野への投資を財務面から支える形となる。
今回の発行では、複数の償還期間を設定し、投資家から幅広く資金を集める構成を採用した。ドル建てとユーロ建てを組み合わせることで、総額は100億ドルを大きく上回る規模となる。
ドルとユーロで期間を分けた発行構成
ドル建て債は3年半、5年半、7年半の3種類に分けられる。一方、ユーロ建て債は4年と6年の2種類で発行される予定だ。複数年限を用意することで、異なる投資期間を想定する投資家の需要に対応する。
社債の発行価格は9月24日に決定し、決済は29日に行われる見込みとなっている。主幹事にはシティグループとJPモルガンが入る。今回の資金調達は、OpenAIへの投資実行を目前に控えた時期に進められることになる。
10月予定のOpenAI追加出資へ充当
調達した資金の主な用途は、OpenAIへの追加投資となる。ソフトバンクグループは、10月1日に完了する見通しの第3弾の追加投資として、100億ドルを支払う予定となっている。今回の社債発行による資金は、その支払いに充てられる。
一方、資金のすべてがOpenAI関連に限定されるわけではない。タームシートでは、一般的な事業目的にも使用するとしている。AI投資と通常の企業活動の双方を支える資金源として今回の債券を位置付けている。
100億ドルのつなぎ融資は取り消しへ
ソフトバンクグループはこれまで、OpenAIへの投資に対応するため、100億ドルのつなぎ融資を確保していた。短期的な資金需要に備えて融資枠を用意していたが、今回の社債発行によって資金調達手段を切り替える。
タームシートによれば、社債による調達が行われることに伴い、この100億ドルのつなぎ融資はキャンセルされる。融資による一時的な資金確保から、複数年にわたる社債による調達へ移行する構図となる。
巨額投資を支える資金調達が具体化する段階へ
ソフトバンクグループはAI事業への投資を拡大する中で、OpenAIへの追加出資に向けた財務手続きを具体化している。今回の社債はドル建て3種類、ユーロ建て2種類で構成され、発行規模は100億ドルと10億ユーロに達する。
9月24日の価格決定と29日の決済を経て、10月1日に予定されるOpenAIへの100億ドルの支払いにつなげる計画だ。これまで準備していたつなぎ融資を社債へ置き換えることで、大規模なAI投資を支える資金調達の枠組みが新たな段階に入る。
