東京株式市場で下落が継続、主要株価指数も軟調に
2026年10月20日の東京株式市場では、日経平均株価が前営業日から841円28銭下落し、6万4075円42銭で取引を終えた。下落率は1.30%となり、2営業日連続で値を下げた。人工知能(AI)や半導体関連企業への売却が続いたほか、原油価格の上昇を背景に幅広い業種で株価が下落した。
日経平均は6万4755円49銭で取引を開始したものの、買い注文の勢いは限定的だった。取引時間中には6万3807円15銭まで下落し、高値は6万4822円22銭にとどまった。売却が一巡した後も積極的な買い戻しは広がらず、安値圏での取引が続いた。
東証株価指数(TOPIX)も前日比58.27ポイント安の4009.21ポイントとなり、下落率は1.43%を記録した。日経平均とTOPIXがともに値を下げ、株式市場全体の弱さが鮮明となった。
米コアウィーブへの懸念が半導体関連株に波及
今回の株価下落には、米国のAI向けクラウドサービス企業コアウィーブを巡る懸念が影響した。同社に対する不安が残る中、日本市場でもAI関連企業や半導体関連銘柄への売り注文が先行した。
前日の米国市場では、ハイテク企業の構成比率が高いナスダック総合指数が堅調に推移していた。しかし、日本の投資家によるAI関連株への慎重な姿勢は変わらず、東京市場では取引開始直後から関連銘柄の値下がりが目立った。
一部の銘柄には、株価下落を受けた買い戻しも入った。ただ、相場全体を押し上げるほどの動きには至らなかった。キオクシアホールディングスやソフトバンクグループなどが軟調となり、AI関連分野への警戒が続いた。
中東情勢に伴う原油価格の上昇が株価の重荷に
株式市場を圧迫したもう1つの要因が、原油先物価格の上昇だった。中東情勢の悪化によって原油価格が高い水準で推移し、インフレへの警戒感が強まった。
こうした状況は、AIや半導体分野だけでなく、景気動向に影響されやすい企業の株価にも波及した。特定の成長産業に売りが集中する展開から、複数の業種が同時に値を下げる状況となった。
東証33業種のうち、上昇したのはその他製造や小売業など9業種に限られた。一方、非鉄金属、銀行業、ガラス・土石製品など24業種が下落した。三菱UFJフィナンシャル・グループや東京電力ホールディングスも値を下げ、幅広い分野で売却が進んだ。
東証プライム市場の約76%が下落する全面安の展開
東証プライム市場では、値下がり銘柄が1181に達し、全体の76%を占めた。値上がりは335銘柄で21%、価格が変わらなかった銘柄は37で2%だった。
売買代金は6兆7992億3400万円となった。東証プライム市場指数は前日比30.17ポイント安の2066.10ポイントで取引を終了した。大型株に限らず、幅広い上場企業で株価が下落したことが数値にも表れた。
新興企業を中心とする市場でも売りが優勢だった。東証グロース市場250指数は21.00ポイント(2.74%)安の745.91ポイントとなった。一方、ファーストリテイリングは上昇し、下落銘柄が多数を占める中でも個別企業によって値動きに違いが生じた。
AI関連企業の決算発表が今後の市場動向を左右
20日の東京市場では、AI関連銘柄への警戒と原油高による物価上昇への懸念が重なり、主要指数がそろって下落した。日経平均は取引時間中に一部の銘柄が買い戻される場面もあったが、相場全体の回復には結び付かなかった。
市場では、今後予定されている大手クラウド事業者や国内半導体関連企業の決算発表に関心が集まっている。これまでにも業績発表をきっかけにAI関連株の相場動向が変わった事例があり、今回も企業の決算内容が注視されている。
今回の取引では、成長期待の高いAI関連企業だけでなく、銀行や素材関連などにも売却が広がった。日経平均の2日連続下落とTOPIXの下落は、複数の要因が日本株全体に影響している状況を示した。
