東京株式市場で半導体関連株が下落を主導する展開
2026年10月26日の東京株式市場では、半導体関連企業の株式を中心に売却が進み、日経平均株価が前週末の水準を下回った。AI関連事業の収益見通しや設備投資の方向性を判断する材料が不足していることが、投資家の取引姿勢に影響した。
日経平均の終値は6万2189円65銭となり、前週末から503円51銭下落した。週明けの取引では、半導体関連銘柄への売りが指数全体を押し下げる要因となった。
一方、東証株価指数(TOPIX)は前週末比7.17ポイント高の3972.98で終了した。日経平均が下落するなか、TOPIXは上昇を確保し、主要な株価指標の間で異なる値動きが生じた。
AI関連企業の収益見通しに不透明感が広がる市場
今回の株価下落には、AI分野の企業業績と今後の投資規模を巡る不確実性が関係している。AI関連事業への投資が企業収益にどのように反映されるかが注目されるなか、半導体分野では売却を優先する動きがみられた。
個別銘柄では、半導体製造装置関連のローツェが前週末比5.9%安となり、終値は3440円だった。同社は26日の値下がり率ランキングで29位に入った。
半導体関連の野村マイクロ・サイエンスも4.9%下落し、2750円で取引を終えた。同社については、2027年3月期の最終利益予想を引き下げたことも個別の材料となった。
AI分野全体に対する市場の評価に加え、企業ごとの業績見通しも株価に反映された取引日となった。
長期金利の低下を受けて午後には買い注文も増加
午後の取引では、長期金利の低下が株式市場の一部に買いを呼び込んだ。金利が下がることで企業の資金調達費用が軽減されるとの受け止めが広がり、売り一辺倒ではない展開となった。
こうした動きは、TOPIXが上昇して取引を終えた背景の1つとなった。同指数は日経平均と比較してハイテク関連銘柄の構成比率が低く、半導体関連株の下落による影響が異なる。
その結果、日経平均は500円を超える値下がりとなった一方、TOPIXは小幅ながら前週末の終値を上回った。
東証の1日の出来高は21億2782万株に達した。投資家が金利の動きと企業業績の双方を材料として取引するなか、株価指数ごとの構成銘柄の違いが終値に表れた。
個別銘柄では不正アクセスや業績修正も売り材料
26日の市場では、半導体関連株以外にも大幅な下落を記録した企業が相次いだ。値下がり率ランキングの対象となった4310銘柄のうち、GMOは15.7%安の3179円となり、下落率で首位に入った。
GMOインターネットも14.9%安の418円で終了した。両社の株価には、サービスへの不正アクセスに関連した損失拡大や補償負担に対する警戒が影響した。
また、GMOフィナンシャルホールディングスは7.4%安、GMOグローバルサイン・ホールディングスは6.9%安、GMOペイメントゲートウェイは6.3%安となった。
業績関連では、2027年3月期の見通しを下方修正したSANEIが8.2%下落した。スタンレー電気も9月中間期の最終利益が15%減少したことを材料に7.2%安となった。
日米半導体企業の決算発表が次の市場判断の焦点
今週は日本と米国で半導体関連企業の決算公表が相次ぐ予定となっている。市場では、発表される業績や投資計画の内容を確認してから取引を判断したいとする投資家の姿勢がみられる。
26日の取引では、AI関連企業の先行きに対する慎重な見方が日経平均の下落につながった。一方、長期金利の低下は一部銘柄への買いを促し、TOPIXを押し上げる要因となった。
半導体分野への警戒と金利低下による買いが交錯したことで、東京市場では株価指数による方向性の違いが鮮明になった。今後発表される日米企業の決算内容が、投資家にとって重要な判断材料となる。
