平和賞巡る強い主張が注目
トランプ米大統領は9月30日、バージニア州の軍事施設で演説し、10月10日に発表されるノーベル平和賞について言及した。自身が受賞しなければ「米国に対する深刻な侮辱だ」と述べ、これまで繰り返してきた強硬な主張を再度強調した。発言は、国内外で大きな波紋を広げている。
「7つの戦争を終結」との実績強調
トランプ氏は演説の中で、自らの外交的実績として「7つの戦争を終わらせた」と強調した。具体例として、今年5月に発生したインドとパキスタンの武力衝突の停戦仲介を挙げ、紛争解決への貢献をアピールした。大統領は、これらの取り組みが世界的に評価されるべきだとの姿勢を示した。
「米国として受賞すべき」と説明
平和賞については「私は望んでいない。米国が受賞すべきだ」と強調し、自己の利益ではなく国の名誉であると位置付けた。ただし、発言の背景には、かねてから同賞への執着を見せてきた大統領の姿勢がにじむ。トランプ氏は1期目の政権時から、平和賞受賞への期待を公言してきた経緯がある。
他国への推薦要求が判明
米国メディアの報道によると、トランプ氏は複数の外国首脳に対し、自身を平和賞候補に推薦するよう直接要請した事例があるという。一部の国は、外交的に米国との関係を優位に進めるため、トランプ氏の意向に沿って推薦を行ったとされる。
国際社会に広がる反応と波紋
今回の発言は、ノーベル平和賞の発表を前にした異例の圧力とも受け止められ、国際社会で議論を呼んでいる。受賞の有無が米国の外交姿勢やトランプ政権の評価に直結するとの見方も出ており、今後の反応に注目が集まっている。
