米株価が広範囲で下落した状況が判明
17日の米株市場では、主要指数がそろって大きく値を下げ、NYダウは前日比で500ドル超の下落となった。政府機関の閉鎖で経済指標の公表が滞っている状況が相場の視界を悪化させ、ハイテク銘柄を中心に売りが広がった。ナスダックとS&P500はいずれも50日移動平均線を割り込み、上値の重さが目立つ展開となった。小売大手や半導体企業の決算発表を控え、投資家の慎重姿勢が一段と強まり、市場の重しとなった。
為替でドルが上昇し円が売られた影響
為替市場ではドルが日本円やユーロに対して優位に立ち、ドル・円は155円台前半で取引された。米国の経済指標が予想を上回り、12月利下げ観測が後退したことが背景にある。日本のGDP速報値が6四半期ぶりにマイナスとなったことが伝わったが、反応は限定的で円売り基調が継続した。ユーロ・ドルでもドル買いが続き、ユーロは弱含んだ。
米国債利回りが下がり雇用統計に関心が集中
米国債券市場では10年債利回りが4.13%台に低下した。閉鎖の影響で発表が遅れていた指標が20日から再開される予定で、9月の雇用統計が焦点となっている。大手金融機関は雇用増加が確認されるとの見方を示しており、金融政策判断を左右する材料として注目されている。
金と原油が軟調な値動きを見せた状況を発表
金先物はドル高進行で売りが優勢となり、3日続落した。1オンス当たり4074ドル台で取引を終えた。原油先物も弱含み、WTIは59ドル台後半での推移となった。アジア時間に下落した後、米国時間に反発したものの、買いの勢いは持続しなかった。
企業個別ニュースが相場に影響
個別銘柄ではアルファベットが上昇し、過去最高値を更新した。バークシャー・ハサウェイが同社株を保有していたことが明らかになり買いが続いた。一方、半導体関連には売りが出ており、エヌビディアは著名投資家の保有売却を受けて下落した。アップルはCEOの後任選びに関する報道を背景に下げた。投資家の恐怖心理を表すVIX指数は23台まで上昇し、市場の緊張感を示した。
