若年層中心に利用者数が大きく拡大した背景
フランスのBeReal社は6月16日、写真SNS「BeReal」の日本国内における月間アクティブユーザー数が650万人を超えたと発表した。前年同期と比べて約150万人増え、増加率は約30%に達した。1日1回、ランダムな時間に届く通知に合わせて投稿する仕組みが特徴で、加工を前提としない日常共有型のサービスとして利用が広がっている。
BeRealは、スマートフォンの前面カメラと背面カメラで同時に撮影した写真を投稿する。編集機能を備えないため、演出を抑えた投稿が中心となる。こうした設計が、日常の自然な一場面を共有するSNSとして受け止められている。
18~23歳が過半数を占める利用構造が鮮明
利用者の中心はZ世代であり、13~27歳が全体の92%を占める。中でも18~23歳は54%に上り、大学生世代を軸に利用者層が形成されている。若年層の中でも、学校生活や友人関係を通じて利用が広がる構図が示された。
年齢別の伸びも続いている。13~17歳のユーザーは前年同期比で25%増え、18~22歳も20%増となった。BeReal社は、若い世代を中心に高い成長率を維持しているとしている。
広告媒体として企業の活用も幅広く広がる動き
若年層への接点を求める企業にとって、BeRealは広告出稿先としての存在感を高めている。広告を出した企業は累計300社を超えた。出稿企業の業種は小売、食品、家電、金融、エンターテインメント、アパレル、美容など幅広い。
企業やブランドは、大学生世代との接点を作る場として同サービスを活用している。事例として、住信SBIネット銀行やよみうりランドの広告出稿が挙げられている。若年層の利用比率が高いことが、広告媒体としての評価につながっている。
著名人公式アカウントの参加が利用を後押し
ブランドや著名人による公式アカウントの利用も広がっている。参加者はアーティスト、俳優、スポーツ選手、クリエイターなど多岐にわたり、300人以上に上る。利用者へ直接情報を届けやすい場として、公式アカウントの活用が進んでいる。
著名人の参加は、サービス内での接点を増やす要素となっている。企業やブランドにとっても、広告だけでなくアカウント運用を通じた発信の場が広がっている。若年層を中心とした利用者基盤と、公式アカウントの増加が重なり、利用場面は拡大している。
成長継続へ安全対策の徹底が重要な焦点に
BeRealは、飾らない日常を投稿できる点を特徴としている。一方で、通知を受けた直後に周囲を撮影する仕組みは、職場や学校での情報管理上の課題も生んでいる。撮影時に機密情報や個人情報が写り込む事例が確認されている。
4月には、西日本シティ銀行の行員による投稿で行内の機密情報が写った動画がXで拡散した。仙台市の小学校教員が「Google Classroom」のパソコン画面を撮影して共有した事例も明らかになった。利用者数と企業活用が拡大する中で、サービスの特徴を踏まえた情報管理の徹底が今後の焦点となる。
