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G7、ロシア産原油購入拡大国に圧力強化

G7財務相会合で新たな制裁方針が判明 1日、オンライン形式で行われたG7財務相会合で、ロシアに対する経済制裁を一段と強める共同声明が発表された。声明は、ロシア産原油の輸入を増やす国や制裁回避を支援する国を標的とすることを明記し、制裁対象の範囲を拡大する方針を示した。これにより、ロシアの戦費調達を支える資金源を断つ狙いが明確化した。 石油輸出を中心とした制裁の強化が合意 G7は、ロシア経済の基盤となる石油輸出に対する規制を強化する必要性で一致した。関税や禁輸措置を含む具体的な対応が検討されており、石油取引や輸送に関わる「影の船団」への監視強化も選択肢に挙げられている。これにより、ロシアの主要な収入源を削ぐことが狙いとされる。 エネルギー・金融・軍需産業への新規措置を協議 草案文書には、エネルギーや金融、軍需関連分野に対する追加的な制裁が盛り込まれている。G7は、ロシアの戦争遂行能力を制限するため、経済の主要セクターへの包括的な対策を取る意向を示している。これらの措置は、今後の声明に反映される可能性が高い。 凍結資産の活用とウクライナ支援の検討 会合では、凍結中のロシア中央銀行資産を利用し、ウクライナの財政需要を支援する方法についても議論が行われた。EUも並行して新たな制裁パッケージを協議しており、域内で凍結された資産を用いて1400億ユーロ規模の支援を行う計画が浮上している。 今後の制裁強化に向けた動き G7とEUはそれぞれ月内に新たな制裁パッケージを取りまとめる見通しだ。今回の決定は、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、国際社会が結束して経済的圧力を高めていることを改めて示すものとなった。

脱炭素燃料の利用拡大へ大阪で国際会議

世界的な利用目標が提示された会議の概要 大阪市で開催された「持続可能燃料閣僚会議」には、ヨーロッパやアジアを含む30を超える国や国際機関が集まり、日本とブラジルが共同議長を務めた。会議の主眼は、バイオ燃料や水素といった環境負荷の低い燃料を世界規模で普及させる方策にあり、各国代表は実情に応じた導入の推進を確認した。 日本とブラジルが示した2035年の目標 日本とブラジルは議長国として、2035年までに世界全体で脱炭素燃料の年間使用量を2024年比で4倍以上にする目標を示した。自動車や航空機の燃料利用に加え、製造業分野にも普及を広げ、化石燃料依存を抑制する方向性が打ち出された。 官民連携と技術活用の重要性 会議では、ハイブリッドエンジンとバイオガソリンの組み合わせなど、自動車分野における技術活用が重要とされた。また、各国の事情を踏まえた普及策や、新興国への技術協力・資金支援についても議論され、エネルギー安全保障や雇用創出に寄与するとの認識が示された。 企業による水素供給網の覚書 会議にあわせ、川崎重工業やトヨタ自動車、独ダイムラー・トラックなど5社が日独間で水素の大規模供給網を構築する覚書を締結した。国際的な企業連携を通じて水素利用の拡大を後押しする狙いが強調された。 COP30に向けた成果の位置づけ 今回の合意内容や成果は、11月にブラジルで開催される国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)で報告される予定だ。日本の武藤経済産業相は、国内でも自動車、航空、産業分野における持続可能燃料導入を拡大すると強調し、取り組みの次の段階に入ったと述べた。

日本企業12社、米核融合ベンチャーへ共同出資

次世代エネルギー開発に日本勢が参画を発表 米国の「コモンウェルス・フュージョン・システムズ(CFS)」は9月3日、東京都内で開いた記者会見で、日本の大手企業12社から出資を受けたと発表した。三菱商事や三井物産、関西電力、NTTなどが参加し、出資額は数十億円規模に達すると見込まれる。核融合発電をめぐる開発競争が国際的に加速する中、日本企業が積極的に関与する体制が整った形となった。 巨額調達でCFSが示した成長戦略 同社は今回、日本企業を含む投資により8億6300万ドル(約1300億円)の資金を確保したと説明した。CFSは2018年に創業し、これまでに総額4000億円以上を調達済みである。今回の出資を追い風に、27年の米マサチューセッツ州での実験炉建設や、30年代に計画されるバージニア州での送電開始へ備える狙いがある。 日本企業のねらいと技術獲得への期待 出資した日本企業は、資金だけでなく人材の提供を通じて開発を後押しする方針だ。商社や電力会社は、核融合の商業化を後押しすることで自国のエネルギー安全保障を強化するとともに、先端技術の知見を取り込むことを重視している。三菱商事の平田智則・電力事業開発本部長は「最先端のプロジェクトに加わることで、課題を早期に把握できる点が重要だ」と強調した。 CEOが語る日本との連携の重要性 会見したボブ・マムガードCEOは「新しい産業の創出には多様なスキルの結集が欠かせない。世界各地で発電所を建設するにあたり、日本企業の参加は極めて意義がある」と述べた。日本勢の関与は、単なる出資にとどまらず国際的な事業展開における信頼性向上にもつながるとみられている。 国際競争の中で問われる日本の役割 核融合発電は二酸化炭素を排出せず、使用済み燃料の課題も少ない次世代エネルギーとして注目される。欧米や中国が研究開発を急ぐ中、日本企業の出資は世界的な競争での存在感を確保する一手となる。政府も30年代の発電実証を目標に掲げており、民間との連携がカギを握る局面に入っている。

ウクライナ南部のガス施設攻撃で緊張拡大

ロシアがオデーサ州のエネルギー施設を攻撃 8月20日、ウクライナ南部オデーサ州にあるガス配給施設がロシア軍の攻撃を受けた。ゼレンスキー大統領はこの事実を明らかにし、ロシアがエネルギー供給を狙った攻撃を強化していると警告した。攻撃を受けた施設はアゼルバイジャン国営SOCARが運営しており、現地の供給には直ちに影響は出ていないとされる。 ロシア国防省の攻撃理由が判明 ロシア国防省は、同攻撃を「ウクライナ軍への燃料供給に利用される港湾インフラを標的とした」と説明した。これにより、単なる示威行為ではなく、軍事的な後方支援を断つ狙いがあることが強調された。ウクライナ側は攻撃を受け止めつつも、外交的・経済的圧力を強化すべきだと主張している。 ゼレンスキー大統領が追加制裁を要請 ゼレンスキー大統領はSNSで「ロシアに対する外交努力が実効性を持つまで、追加の制裁や関税措置が必要だ」と発信した。ウクライナは国際社会に協力を求め、特にアゼルバイジャン政府に対しては、SOCAR施設が標的にされたことを受け対応を要請している。 冬の暖房期に向け攻撃強化の影響 ここ数週間、ロシア軍はルーマニアとのガス中継施設や複数の燃料備蓄基地を狙った攻撃を繰り返してきた。冬の暖房需要が増す前にエネルギー供給を不安定化させる狙いがあるとみられ、ウクライナの民間生活と経済活動に大きな影響が懸念されている。 国際的な制裁強化の是非が問われる局面に 今回の攻撃は、米国が停戦交渉に取り組む中で発生した。国際社会の外交的取り組みが続く一方で、ロシアの行動は緊張を一層高めている。エネルギー供給網をめぐる攻防が今後の交渉の行方を左右する要因となりつつある。