生成AI分野での協業拡大が判明 米グーグルは、アップルと生成AI分野で数年間にわたる戦略的提携を結んだと発表した。アップルは、次世代AIの基盤技術としてグーグルの「ジェミニ」を採用し、自社のAI機能全体の性能向上を進める。競合関係にある両社が技術面で手を組む構図が明確になった。 ジェミニ評価と採用理由の整理 グーグルは声明で、アップルがジェミニを「最も能力の高い基盤」と評価したと説明した。生成AIの精度や拡張性が評価対象となり、アップル独自の「アップル・インテリジェンス」を補強する役割を担う。自社開発だけに依存しない姿勢が鮮明になっている。 Siri最適化と利用体験の変化 新たなAI基盤の導入により、音声アシスタントSiriは年内に最適化された機能を提供する見通しだ。複雑な質問への対応力が高まり、利用者の指示理解や応答速度の改善が進む。日常利用を想定した実用性重視の改良が中心となる。 株式市場が示した評価の動き 報道を受けた米株式市場では、アルファベット株が急伸し、時価総額が初めて4兆ドルの大台に乗った。生成AI分野での主導権を強めたとの見方が広がり、投資家の期待が反映された。一方、アップル株への影響は限定的だった。 業界内からの懸念と指摘 テスラのイーロン・マスク最高経営責任者は、検索やOSを含む技術集中への懸念を示した。AIインフラへの巨額投資が続く中、競争環境の公平性が議論の対象となっている。
提携発表で示した新たな戦略姿勢 米ウォルト・ディズニーが12月11日、米オープンAIへ10億ドルを拠出し、資本提携を結んだと明らかにした。長らくAIによる知的財産の扱いに慎重だった同社が方針を転換し、自社キャラクターの利用を動画生成AI「Sora」へ開放する点は業界内で大きな転機として受け止められている。今回の契約は3年間とされ、提携内容にはキャラクター使用の枠組みが含まれる。 200超の主要キャラクターを使用可能に ライセンス対象はミッキーマウスをはじめ、マーベルやピクサー、スター・ウォーズの象徴的キャラクターまで幅広く、総数は200を超える。利用者はSoraを通じてこれらのキャラクターを組み合わせた映像を生成できるようになる。ただし、俳優が演じたキャラクターに関連する顔や声の利用は範囲外とされ、権利関係に配慮した形で運用される。 配信サービスとの連動強化を視野に 生成された動画の一部は、ディズニーが展開する配信サービス「Disney+」内で視聴可能となる計画が示されている。同社はまた、オープンAIの対話型AI「ChatGPT」をDisney+向けに導入する構想も公表し、ユーザー体験の拡張を図る。コンテンツ制作と配信基盤を連携させることで、映像サービス全体の競争力向上を狙う姿勢がうかがえる。 権利保護に配慮した利用範囲の設定 オープンAIは、提供を受けたIPを学習に利用することは認められておらず、生成のための素材提供に限定される。Soraはこれまで、権利者が明示的に拒否しなければ表示が続く仕組みを採用していたが、今回の契約では明確な利用条件が設定されたことで、ディズニー側が懸念していた無断使用の拡大リスクを抑える狙いがあるとみられる。 市場での反応と競合企業への波及 出資発表後、ディズニー株は前日比で一時2%超の上昇となり、市場は今回の提携を成長戦略の一環として評価した。一方、AI開発で競合するグーグルを傘下に置くアルファベット株は一時下落し、主要企業間のAI領域での競争構図に影響が出た。大手メディア企業がAI活用を本格化させる動きは、今後のコンテンツ産業にも波及するとみられる。
オープンAIがAMDと複数年契約を締結、AI開発加速へ 米オープンAIは6日、米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)とAI向け半導体の供給に関する複数年契約を結んだ。契約にはAMD株の最大10%を取得できる権利が含まれ、AI分野での長期的な協力を強化する。これにより、オープンAIは依存度の高かったエヌビディア以外の調達ルートを確保し、AIインフラ拡張の安定化を図る。 年数百億ドル規模の契約でGPU供給を大幅拡充 AMDは契約の一環として、2026年後半から次世代GPU「MI450」シリーズをオープンAIに供給する。供給規模は数十万個に及ぶ見通しで、契約総額は年間数百億ドルに達する可能性がある。オープンAIはこれらのGPUを用いて新たなデータセンターを建設し、大規模言語モデルの処理能力向上を目指す。AMDはAI分野での存在感を高め、長期的な収益源の拡大を狙う。 株式取得権付与で両社の連携を深化 契約では、オープンAIがAMD株の最大1億6,000万株(発行済み株式の約10%)を1株あたり1セントで取得できるワラント(新株予約権)が設定された。株式の取得はAI半導体の導入進捗や株価目標など、複数の条件達成をもとに段階的に行使可能となる。最終段階では、AMD株価が600ドルに達した場合に行使できる仕組みとなっており、提携が成果を上げるほどオープンAIの影響力が高まる構造となっている。 株価は一時34%高、過去9年で最大の上昇率 契約発表後、AMD株は取引中に最大34%上昇し、終値でも27%高を記録した。1日の上昇率としては過去9年間で最大となる。投資家の間では、AMDがエヌビディアに続くAI半導体の主要サプライヤーに躍進するとの期待が高まっている。AMDの時価総額は約2,672億ドルに達し、AI関連分野への市場評価が急速に拡大している。 エヌビディア依存脱却とAI市場の再編が進展 オープンAIはこれまでAIモデル開発の多くをエヌビディア製GPUに依存してきたが、今回の契約により供給源の多様化が実現する。AI半導体市場ではエヌビディアが依然として優位に立つものの、AMDが技術面で追い上げる構図が鮮明になっている。アナリストらは「今回の取引はAMDの技術力を証明するもので、AIチップ市場の勢力図を変える可能性がある」と指摘している。
円とユーロが急落、為替市場が揺れる 6日のニューヨーク外国為替市場では、円とユーロが対ドルで下落した。ドル円は150.47円まで上昇し、8月以来の高値を更新。ユーロ円は176.25円と、ユーロ導入以来の記録を塗り替えた。背景には、日本の高市新総裁による積極的な財政政策への期待と、フランス内閣の総辞職による欧州の不透明感がある。 ハイテク株が市場の勢いを維持 米国株式市場では、S&P500とナスダック総合指数が最高値を更新。特にAMD株が20%超上昇し、AI分野の熱気を象徴した。オープンAIとの契約発表が投資家心理を刺激し、AI関連株全体が買われた。一方、スターバックスは5%下落し、消費動向の鈍化が懸念された。 債券市場は小幅な金利上昇 米国債市場では、10年債利回りが4.166%とわずかに上昇した。米政府機関の閉鎖が続く中、経済指標の発表が遅れる影響で方向感に乏しい展開となった。アジアや欧州での政局不安も加わり、安全資産としての米国債需要は一部後退している。 金と原油が連続高を記録 金先物価格は1オンス=3976.30ドルとなり、2営業日連続で史上最高値を更新。年初来で50%超の上昇を記録した。リスク分散の動きが続くなか、エネルギー市場でもWTI原油が61.69ドルまで上昇。主要産油国による小幅増産が発表されたものの、需給バランスは引き締まったままだ。 政策とAIが市場動向を左右 投資家の注目は、FRBの利下げ観測と日本・欧州の財政動向に集まっている。AI関連銘柄の活況が続く一方で、通貨と債券市場では不安定な動きが顕著。米国市場は、政策期待と技術革新の両面から新たな局面を迎えている。
初の包括的AI規制が法制化 米カリフォルニア州で、人工知能開発を対象とする包括的規制が成立した。ニューサム知事は29日、最先端AIのリスク管理を義務化する法案に署名し、州として主導的役割を果たす姿勢を明確にした。 リスク評価と開示の義務付け 成立した「SB53」は、AIがもたらす壊滅的リスクを事前に評価し、その対策を公表することを義務付ける。特に人間の制御を離れる可能性や、生物兵器への悪用といった事態に対応する計画を明示しなければならない。違反すれば最高100万ドルの罰金が課される。 州経済とテック産業への影響 シリコンバレーにはオープンAI、グーグル、メタ、エヌビディアといったAI関連大手が集積している。州政府は、この新法によって安全性の確保とともに、経済におけるリーダーシップを強化する狙いを示している。 政治的意義と連邦への波及効果 知事室は「連邦議会が対応を先送りしている空白を埋めるもの」と説明。カリフォルニア州がモデルケースとなることで、全米に規制の波が広がる可能性がある。ニューサム知事は将来の大統領候補としても名前が挙がっており、その動きは全国的にも注視されている。 業界の賛否と規制の課題 AI企業関係者は「安全とイノベーションのバランスを取るもの」と歓迎する一方、投資家やベンチャー関係者からは「スタートアップには対応が困難」との懸念が表明されている。州単位の規制が全米の産業構造にどう影響するか、今後の動向が注目されている。
3日連続で過去最高値を更新した米株市場 22日のニューヨーク株式市場では、ダウ平均株価・ナスダック総合指数・S&P500指数の主要3指数がそろって3日連続の最高値を記録した。背景には、生成AIを手がける企業への巨額投資を発表したエヌビディア株の急伸があり、投資家の期待を集めた。市場全体では半導体関連株を中心に買いが広がり、投資マインドを押し上げた。 エヌビディアが発表したオープンAIへの大型投資 エヌビディアは22日、生成AI「ChatGPT」を開発するオープンAIに最大1000億ドル(約15兆円)を投資すると明らかにした。これを受けて同社株は3.9%上昇し、半導体分野全体に資金流入が波及した。AI需要の拡大に対する期待感が改めて浮き彫りとなり、株式市場を力強く押し上げる結果となった。 アップルとテスラも株価上昇が判明 半導体関連に加え、ハイテクやEV分野の大手銘柄も買いを集めた。アップル株は4.3%高となり、iPhone17の需要が堅調であるとの見方や、証券会社による目標株価引き上げが評価された。さらに、テスラ株も1.9%の上昇を記録し、成長期待の強さを裏付けた。これらの動きは市場全体の上昇基調を後押しする形となった。 FRB当局者の発言が示す金融政策の不透明感 一方で金融政策に関する発言も注目を集めた。セントルイス連銀のムサレム総裁やアトランタ連銀のボスティック総裁は、直近の0.25%利下げは妥当としつつも、追加の利下げには慎重姿勢を示した。これに対し、FRBのミラン理事は「現在の政策は過度に引き締め的」と述べ、0.5%の利下げが正当化されるとの考えを表明した。こうした見解の相違が、市場参加者に今後の金融政策を見極める材料となっている。 政権のビザ方針が市場に与える影響 相場の上昇を支える一方で懸念材料も存在する。トランプ大統領が高度専門職向けのビザ申請に新たな手数料を課す方針を示したことが、ハイテク業界から反発を招いた。経営者や投資家はSNS上で不満を表明しており、企業活動への影響を懸念する声が広がっている。
米AI業界で注目集める訴訟の展開 米国に拠点を置くAI企業アンソロピックが著作権訴訟で2200億円相当を負担することで和解に至った。この合意はAI業界の法的係争として過去最大の金額にあたり、今後の開発戦略や知的財産の守り方に大きな波紋を広げると見られる。 支払い合意の詳細が判明 訴えを起こしたのは、著作物を無断でAI学習に利用されたと主張する作家ら。アンソロピックは15億ドル(約2200億円)を原告に支払うことで合意し、現在は裁判所の承認待ちとなっている。この金額はAI関連で発生した和解金としては過去最大級にあたる。 違法利用を巡る司法判断 今年6月、カリフォルニア州の連邦地裁は、正規に購入した書籍を利用することは合法と判断した一方、海賊版サイトから入手した約700万冊をAI開発に使った行為は違法と認定した。今回の和解には、これら不正データの破棄が盛り込まれている。 開発を優先する企業戦略 アンソロピックは2021年設立の企業で、アマゾンなど大手企業からの出資を受けて急成長してきた。競合のオープンAIと並び注目される同社は、訴訟の長期化による開発停滞を避け、和解によって事業の前進を優先した形といえる。 AIと著作権を巡る新たな局面 今回の和解は、他の著作権係争にも波及効果をもたらすと予想される。米国の大手紙は「AI企業が権利者に対して使用料を支払う動きが今後広がる可能性が高い」と伝えており、生成AIの進展と著作権の保護をめぐる論点は一段と重要性を増している。
市場競争阻害を理由にアップルとオープンAIを訴訟 米起業家 イーロン・マスク が率いる xAI は、アップル と オープンAI を相手取り、南部テキサス州の連邦裁判所に訴えを起こした。両社が市場を支配し、自由競争を妨害していると指摘している。請求は反トラスト法違反を根拠とし、数十億ドル規模の賠償を求めている。 iPhoneへのChatGPT導入が争点に xAI は、ChatGPT が iPhone に標準搭載されたこと自体が問題だと主張している。利用者は他社のAIを選択する自由を奪われ、同社の「グロック」など競合製品が市場から締め出されていると訴えた。こうした提携は競争を封じる「独占的合意」に当たると強調した。 市場シェア80%超の支配と主張 訴状によれば、オープンAIは生成AI市場で少なくとも 80%のシェア…
AI市場の拡大が半導体企業の株価を押し上げ 米国時間の7月10日、エヌビディアの時価総額が終値ベースで4兆40億ドルに達し、世界で初めて4兆ドルの壁を突破した。AI関連企業への投資熱が加速する中、同社の成長が際立っている。 アップルやマイクロソフトを上回る水準に到達 同日の株式市場における終値ベースのデータでは、エヌビディアの評価額がマイクロソフト(3兆7272億ドル)とアップル(3兆1725億ドル)を上回り、時価総額で世界の先頭に立ったことが明らかになった。 主力GPUが生成AIの中核技術として活用 エヌビディアが展開するGPU(画像処理装置)は、AI分野で重要な役割を果たしている。特に生成AIにおける学習と推論に不可欠な演算資源として、業界内外で高く評価されており、今後も需要が見込まれる。 チャットGPTの普及が後押し 生成AIの代表例であるチャットGPT(オープンAI)においてもエヌビディアのGPUが活用されており、この事実が技術力の高さを示す要素として市場から注目を集めている。 わずか1年で1兆ドル増の急成長 2024年6月に3兆ドルを突破してから、わずか1年余りで4兆ドルへ到達した急成長ぶりも注目される。このペースは、他のメガテック企業と比べても異例であり、AI市場の成長速度を象徴する出来事といえる。
AI業界の巨頭が直面する経営判断 米国の人工知能(AI)開発企業であるオープンAIは、年内に営利企業へ移行する方針を固めた。これは、ソフトバンクグループ(ソフトバンクG)からの400億ドルの資金調達を確保するための決定である。関係者の話によると、仮にこの期限内に営利化が実現しなければ、ソフトバンクGの投資額は200億ドルに縮小される可能性があるという。 予定より早まる営利化の決定 オープンAIの営利化については、これまで2年の猶予があるとされていた。しかし、今回の資金調達計画により、営利化の期限が大幅に前倒しされることとなった。この動きは、同社が開発を進める次世代AIモデルの研究・開発資金を安定的に確保するためのものだ。 資金調達の背景とソフトバンクGの狙い ソフトバンクGは、オープンAIへの大型投資を通じて、AI技術の分野における影響力を強化する狙いがある。特に、ソフトバンクGが出資する事業とのシナジーを高めることで、AI市場における競争優位性を確立したいと考えているとみられる。オープンAIにとっても、この資金調達は将来的な技術革新の加速に寄与するものとなる。 オープンAIの戦略転換と今後の展望 オープンAIはもともと非営利組織としてスタートし、その後、一部の営利事業を展開する**「キャップド・プロフィット」モデル**を導入していた。今回の決定により、完全な営利企業へと移行することになれば、経営戦略や企業の運営方針にも大きな影響を及ぼす可能性がある。競争が激化する生成AI市場において、オープンAIがどのような事業モデルを構築するかが注目される。 AI業界への影響と今後の課題 オープンAIの営利化は、AI業界全体にも影響を与える可能性がある。特に、同社の技術を活用するパートナー企業や開発者にとって、ライセンス契約や利用コストの変化が懸念される。さらに、オープンAIの研究開発が市場競争の激化に伴い、従来のオープンソース志向から商業化へとシフトすることで、業界全体の研究の在り方が変わる可能性もある。
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