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日銀の国債含み損が最大規模に到達した状況が判明

金利上昇による評価損の拡大が判明 日銀が2025年9月末の中間決算を公表し、保有国債の含み損が32兆8258億円に到達したことが示された。比較可能な2005年以降で最大規模となり、金融調整の進展に伴う金利上昇が評価損を押し広げた。長期金利が上向く局面では市場価格が下落し、保有資産の簿価との差がさらに拡大する構造が鮮明になった。国債の保有量が多い日銀にとって、こうした動きが財務状況に直結した形となった。 金融正常化の過程で生じた影響が判明 日銀は2025年に入り、金融緩和の枠組みを徐々に修正し、国債の買い入れを縮小する方針を進めてきた。政策金利も1月に**0.5%**へ引き上げられ、金利環境は大きく変動した。これにより債券市場では金利上昇が進み、保有国債の評価額は低下した。金融政策の転換は市場調整を促す一方、中央銀行自身の貸借対照表にも明確な影響をもたらす結果となった。 利払い費増加で逆ざやが発生した状況 当座預金に預け入れる民間金融機関への利払い負担は1兆2683億円に膨らみ、保有国債から得られる利息収入の1兆1820億円を上回った。これにより、比較可能な2008年10月以降で初めて逆ざやが確認された。金利引き上げに伴うコスト増は日銀の収支構造に影響し、金融環境の転換が財務面にも反映される形となった。 満期保有会計による処理が説明された状況 日銀は国債の満期保有を前提とする会計処理を用いており、評価損が決算に反映されることはないと説明している。実際の損失は満期時に確定するため、現時点で財務の安定性が損なわれるわけではないとしている。この仕組みにより、短期的な市場変動が直ちに日銀の最終損益に影響しない特徴が示された。 財務健全性への見方が焦点となる状況 一方で、含み損の拡大が続く状況は、中央銀行の財務健全性への信頼に影響を及ぼす可能性があるとの見方もある。市場参加者の視点では、資産価値の減少が長期化すれば金融政策の運営環境にも目配りが必要となる。日銀は「政策運営への支障はない」とする立場を示しているが、評価損の規模が過去最大を更新した事実は注目を集めている。

イオン、中間決算で2年ぶりの増益を発表

節約志向が追い風となり「トップバリュ」が好調 総合スーパーの回復で業績が上向き 流通最大手のイオンは14日、2025年8月期中間連結決算を公表した。純利益は前年同期比9.1%増の40億円となり、2年ぶりに増益へ転じた。主力である総合スーパー事業が回復したことで、グループ全体の収益を押し上げた。 独自ブランド強化で顧客を呼び戻す 生活防衛意識の高まりを背景に、イオンはプライベートブランド「トップバリュ」の販売拡大に注力した。価格を抑えた食品や日用品が消費者の支持を集め、集客力の向上につながった。店舗では売り場の配置や販促活動を最適化し、来店頻度を高める施策を展開した。 DX推進で経費削減と効率化を実現 イオンは経営効率の向上にも取り組んでいる。セルフレジ導入の拡大やデジタル化による業務効率化が進み、販売現場の負担軽減とコスト削減を両立した。これにより、販管費の抑制が実現し、利益率の改善に寄与した。 金融・ドラッグストア事業も堅調 小売事業以外でも好調が続いた。イオンクレジットサービスなどの金融部門やドラッグストア事業が業績を下支えした。営業収益は3.8%増の5兆1899億円と中間期として過去最高を更新。成長分野の拡大がグループ全体の安定性を高めた。 グループ再編で地域密着経営を推進 東京都内での会見で吉田昭夫社長は、「各地域での経営を最適化するため、グループ内の再編を継続する」と述べた。店舗網や人材配置の見直しを通じ、地域ごとの需要に即した経営体制を構築する方針だ。イオンは構造改革を進めつつ、次期成長に向けた基盤強化を急ぐ。