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能登半島地震2年 復興の遅れと生活再建の課題

2年を経ても残る能登の被害状況 2024年1月1日に発生した能登半島地震から2年となった。石川県輪島市や志賀町で最大震度7を観測し、津波や建物倒壊などにより、石川県、富山県、新潟県であわせて698人が死亡した。行方不明者は石川県輪島市で2人が確認されていない。災害関連死の認定が進んでおり、死者数は703人に達する見通しとなっている。 住宅被害と仮設生活の長期化 内閣府によると、住宅被害は13府県で16万5563棟に及び、このうち石川県が全体の約7割を占める。石川県内では公費解体の対象となった建物の約98%が撤去され、更地が増えている。一方で、仮設住宅やみなし仮設住宅での生活を続ける人は1万7000人以上にのぼり、恒久的な住まいの確保は進んでいない。 交通網と生活インフラの復旧状況 県が管理する主要道路では、地すべりやトンネル崩落の影響で10か所が通行止めとなっている。物流や通勤、通学への影響が続き、地域経済の回復を妨げる要因となっている。インフラ復旧は進められているものの、地形条件や被害の規模から、完全復旧には時間を要している。 災害公営住宅と集団移転の計画 自力での住宅再建が困難な被災者向けに、石川県は9市町で2986戸の災害公営住宅を整備する計画を進めている。最も早い入居開始は2026年10月を予定しており、本格的な供給は今後数年を要する見通しである。輪島市や能登町では、住民の要望を受けた集団移転の準備も進められている。 復興を進めるために求められる対応 被災地では人口流出が続き、奥能登地域では人口が13%以上減少した。生活再建やなりわいの回復を着実に進めることが、地域の維持に直結している。発災2年を迎えた今も、復興は道半ばであり、継続的な支援と具体的な再建の道筋が求められている。

JR西日本の地方路線、赤字267億円超が判明

利用者減と人口減少が経営を直撃 JR西日本が公表した2022~24年度平均収支によると、利用者が少ない19路線32区間すべてが赤字となり、年間の赤字総額は約267億円に達した。対象となったのは、1キロあたりの1日平均利用者が2,000人未満の区間である。人口減少とモータリゼーションの進行により乗客数の落ち込みが続き、平均収支率は13.1%に低迷。鉄道としての経済性を維持できない実態が浮き彫りとなった。 コロナ後も回復鈍く収支改善は限定的 新型コロナウイルス流行の影響が薄れたことで一部区間では乗客が戻ったが、経営改善には至らなかった。JR西によると、対象30区間の収支率は前回調査より0.6ポイント上昇し12.6%となったが、依然として費用の大部分を運賃収入で賄えない。人件費や設備修繕費が上昇しており、収益改善の余地は限られている。特に地方山間部の利用率は回復せず、輸送密度の低下が赤字構造を固定化している。 芸備線で最悪の採算状況が続く 最も厳しい区間は芸備線の東城―備後落合間で、100円の収入に対し9,945円の費用がかかる。営業係数は他の区間を大きく上回り、次いで姫新線の中国勝山―新見間が4,510円だった。赤字額が最大だったのは山陰線の出雲市―益田間の32億円で、紀勢線の新宮―白浜間が31億円、関西線の亀山―加茂間が18億円と続く。地方幹線でさえ深刻な収益悪化に直面している。 国・自治体との協議続くも出口見えず 芸備線では、国が設置した「再構築協議会」で存廃を含む議論が続いている。JR西、広島県、岡山県などが参加し、地域交通の将来像を模索中だ。広島県関係者は「民営化の経緯を踏まえれば、JR西が地方線維持の責任を負うべきだ」と述べ、都市部の黒字路線による内部補助を求める立場を示した。しかし、経営の持続可能性には不透明感が残る。 地域実証事業で経済効果を検証へ 芸備線では、2024年7月から臨時列車運行や地域イベントを組み合わせた実証事業を実施している。当初は11月までの予定だったが、2026年3月まで延長され、経済波及効果を測定中だ。これらの結果は今後の協議で重要な判断材料となるが、結論の時期は約1年半先とされ、地方路線の将来像はいまだ見通せない。

デジタル産業育成へ石破首相が方針を発表

首相がWebXで語ったスタートアップ戦略 石破首相は8月25日、Web3カンファレンス「WebX」の開会にあたり挨拶を行い、スタートアップの役割を強調した。デジタル技術の発展を新たな経済成長の原動力と位置づけ、社会課題の解決に向けた取り組みを進める考えを明らかにした。 国内スタートアップ数が大幅に増加 日本のスタートアップ数は2021年の約1万6000社から今年は2万5000社に拡大している。背景には2022年に政府が決定した「スタートアップ育成5か年計画」がある。石破首相は、こうした成長が新しい産業の礎となり、社会的課題への対応にもつながると指摘した。 TICADを通じたアフリカとの協力を強調 首相は、先週横浜で開かれたアフリカ開発会議(TICAD)に言及し、採択された「横浜宣言」の内容に触れた。人材育成や鉱物資源の安定供給を柱とする同宣言は、日本とアフリカのスタートアップ協力を推進する基盤になると強調した。 投資支援と規制改革の取り組みを発表 石破首相は、Web3やAIをはじめとするデジタル関連産業に向け、資金支援と規制改革を推し進める意向を示した。従来の制度を再構築し、新たな産業育成を可能とする環境整備に注力する方針を強調した。 産業革命の時代を迎える日本の展望 首相は2020年代を「百年に一度の産業革命」と位置づけ、人口減少という課題を乗り越えるためにはスタートアップの力が不可欠であると語った。さらに「グローバルな挑戦を通じて革新的なWeb3技術が社会課題を解決することを期待する」と述べ、未来への展望を示した。