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中国の輸出管理強化が映す日中関係の緊張

輸出管理発表で表面化した摩擦 中国が発表した日本向け軍民両用製品の輸出管理強化は、日中関係に新たな緊張をもたらした。日本政府は発表直後に抗議を行い、措置の撤回を正式に要求している。 政府内では、今回の対応が日本のみを対象としている点が問題視され、外交上の影響を慎重に見極める必要があるとされている。 日本政府の対応と問題点の指摘 外務省の金井正彰アジア大洋州局長は、中国大使館の施泳次席公使に対し、措置の撤回を申し入れた。日本側は、対象品目や運用基準が明示されていない点を強く問題視している。 木原官房長官は会見で、内容が不透明なままの規制は受け入れられないとの立場を示し、政府として影響分析を進める考えを明らかにした。 レアアース規制への懸念と産業界の影響 日本政府が特に注視しているのが、レアアースが規制対象に含まれるかどうかである。レアアースは中国以外からの調達が難しい資源であり、国内製造業への影響は避けられないとされる。 現時点では輸出量に減少は見られないが、規制が本格化した場合、企業の調達戦略に影響を及ぼす可能性がある。 台湾有事を巡る発言と中国側の反応 今回の措置の背景として、台湾情勢を巡る高市首相の国会答弁が挙げられている。中国側は答弁を問題視し、日本に対する強硬な姿勢を強めてきた。 中国外務省の報道官は、今回の輸出管理について「正当かつ合法」と主張し、日本側に問題の根本原因を直視するよう求めている。 国際供給網への影響と今後の見通し 日本政府は、今回の規制が日中二国間にとどまらず、米国を含む国際的なサプライチェーンに影響を与える可能性を懸念している。先端産業を中心に、供給の安定性が重要な課題となる。 今後は、中国側の具体的な運用方針と、日本政府の外交的対応が国際的にも注目されることになる。

TPPとEUが自由貿易協力を強化へ向け前進

CPTPPとEUの初会合で連携強化の必要性が判明 日本を含む12カ国で構成するCPTPPの閣僚級会合が20日、オーストラリア南東部メルボルンで始まり、EUとの初めての協議が行われた。国際的な保護貿易の動きが広がる中、両者は自由貿易体制の維持が急務との認識を共有した。議長国のオーストラリアを代表するファレル貿易相は、世界の貿易環境が重大な局面にあり、協調的な対応が不可欠と述べた。また、EU側のシェフチョビッチ欧州委員は、多角的なルールに基づく取引の重要性を明確にし、双方の協力深化に期待を示した。 国際貿易情勢の変化が議論に影響 会合では、米国政府が高関税措置を継続する姿勢を示していることが議論の背景となった。近年、米国の政策は国際市場における緊張を高め、各国の供給網や貿易手続きに影響を与えている。参加国はこうした動きを踏まえ、自由で公正な貿易をいかに確保するかについて意見を交わした。各国の代表は、CPTPPとEUが協調することで、国際社会において安定した貿易環境を支える枠組みが形成できると認識を共有した。 WTO改革を巡る課題と解決策が協議で浮上 今回の対話では、機能不全が続くWTOの改革も主要議題となった。米国政権の反発により上級委員会が停滞している状況は、国際貿易ルールの実効性に影響し続けている。CPTPP加盟国とEUは、WTOの信頼性回復に向け実務的な協力が必要との考えで一致した。改革の具体的な方向性として、紛争解決手続きの改善や透明性向上が挙げられ、これらの取り組みを共同で推進する姿勢が確認された。 ASEANとの初対話で供給網安定化が焦点となる CPTPP加盟国はEUに加え、ASEANとの初協議も20日に実施した。会合にはベトナムやシンガポールなどの加盟国に加えて、加入申請中のインドネシアやフィリピンの代表がオンラインで参加した。議論では、アジア地域の経済発展と供給網の安定化が中心に据えられ、電子商取引の拡大や物流の強靭化など具体的な協力分野が示された。多地域間の連携拡大は、国際的な経済圧力に対応するための重要な手段として位置付けられた。 経済的威圧への懸念共有で協力文書の意義が判明 CPTPP加盟国はEU・ASEANとの協力を確認する文書を同日に発表し、対話の定期化と協力項目の早期具体化を明記した。文書では、一部の国によるレアアース輸出規制など、経済的圧力を利用した行為への懸念が示され、参加国はこれらの問題に対して共通の立場で対応することを確認した。多国間の結束を図る動きは、地域経済の安定化と自由貿易の維持に向けた重要な一歩と位置付けられている。

日EU首脳、防衛産業と経済安保で連携を確認

欧州とインド太平洋の安保は不可分と明言 石破首相は7月23日、首相官邸でEUのコスタ大統領およびフォンデアライエン欧州委員長と対面し、定例の首脳協議を行った。協議では、欧州とインド太平洋における安保環境が密接に関連しているという共通認識のもと、防衛やサイバー安全保障を含む分野での協力を強化する方向で一致を見た。 防衛産業分野で新たな対話枠組みを設置へ 協議では、防衛産業に関する対話の新たな枠組みを創設する方針が示された。これにより、日本とEUは技術協力や生産体制の強化を目指し、相互運用性の向上と防衛力の底上げに取り組むこととなる。両者は機密性の高い情報の共有を可能にする情報保護協定の交渉にも着手するとしている。 経済安全保障で「競争力アライアンス」を始動 自由貿易体制の維持を掲げ、経済安全保障を重視する日EUは、新たな連携枠組み「競争力アライアンス」の設立に合意した。これにより、産業競争力の強化や重要インフラ保護、対中・対米の戦略的立場の共有が加速する見通し。閣僚級の定期協議による実務的連携も盛り込まれた。 希少資源の供給網強靭化で日EUが協力を推進 経済分野では、レアアースを含む重要鉱物のサプライチェーン強靭化に向けて協力を深める方針が確認された。特に中国依存の是正が喫緊の課題とされ、安定的かつ信頼性の高い供給体制の構築に両者が連携することになった。 ロシア・北朝鮮の動きに強い警戒感 安全保障の国際的課題として、ウクライナ支援の継続とロシアに対する制裁の維持が改めて確認された。あわせて、ロシアと北朝鮮の軍事協力への強い懸念が共有され、共同での非難が盛り込まれた。協議全体の成果は共同声明として発表された。