Tag: 公共交通

電池リサイクル義務化で進む安全と資源循環政策

電池事故防止を巡る政策の背景 リチウムイオン電池の普及に伴い、廃棄や持ち運びを起因とする火災事故が増加している。特に公共性の高い施設での発生は影響が大きく、抜本的な対策が求められてきた。政府は2030年を目標年と定め、事故防止と制度整備を一体的に進める方針を示した。 流通段階での安全確保策 新たな対策では、製品の安全性に疑問がある場合の対応を明確化した。問題のある製品を扱う事業者について、連絡不能な場合には名称を公表する仕組みを設ける。消費者が危険性を把握できる環境を整え、事故リスクの低減につなげる。 処理現場での管理体制強化 廃棄物処理施設では、電池由来の火災を早期に検知するための設備導入を促進する。さらに、スクラップ置き場であるヤードについては、保管方法の適正化を求め、違反時には罰則を科す。現場管理の厳格化が事故防止の鍵とされている。 リサイクル制度の拡充内容 2026年4月からは、モバイルバッテリーなどが指定再資源化製品に追加される。これにより、製造業者らは回収や再資源化に取り組む義務を負う。希少資源を含む電池の再利用を制度的に後押しし、循環型社会の形成を進める。 国民参加型の安全対策推進 政府は自治体に対し、変形や膨張した電池の安全な処理方法や、回収時の混入防止策を示す。国民向けには処分方法や注意点を特設サイトで発信し、多言語対応も行う。公共交通機関への持ち込みルールの周知も含め、幅広い協力を求めている。

NTTモビリティ始動、公共交通自動運転を一体支援へ

公共交通向け自動運転事業の再編が始動 NTTは2025年12月、公共交通分野に特化した自動運転支援会社「NTTモビリティ」を発足させた。路線バスやオンデマンドバス、ロボットタクシーなど、事業者が運営する交通サービスを主な対象とする。従来、NTT東日本、西日本、NTTドコモビジネスなどが個別に担ってきた自動運転関連の取り組みを集約し、事業基盤を一本化した。バス運転手不足が深刻化する中、地域公共交通の維持を支える役割を担う。 導入から運行までを担う統合モデル 自治体が自動運転車両を導入するには、地域公共交通会議での調整やルート設計、車両・システム選定、実証実験など複数の工程が必要となる。NTTモビリティは、こうした一連の工程をまとめて支援する体制を整えた。車両調達、導入・運用支援、遠隔モニタリングを3本柱とし、運行開始後の監視や保守までを含めて提供する。これにより、自治体側の負担軽減を図る。 技術は外部連携、開発は行わない方針 同社は自動運転システムや車両を自社で開発しない点を明確にしている。米May Mobility、ティアフォー、Navyaなど複数のベンダーと連携し、地域条件や用途に応じて最適な技術を選定する。特定の技術に依存しないことで、急速に進化する自動運転分野に柔軟に対応する狙いがある。日本の道路環境への対応が必要な場合は、ベンダー側に改良を求める形を取る。 2028年度にレベル4体制を確立 NTTモビリティは2028年度までに、特定条件下で完全自動運転を行うレベル4のサービス体制を整える計画だ。まずは路線バスでの実装を進め、その後オンデマンド型やロボットタクシーへと範囲を広げる。遠隔モニタリングでは、AIを活用し1人のオペレーターが約10台を監視する運用を目指す。実証実験の知見を共通基盤に反映し、効率的な展開を図る。 1,000台規模を視野に全国展開を加速 2030年代には1,000台規模の自動運転車両の運行支援と、数百億円規模の収益確保を目標に掲げる。国土交通省が掲げる2030年度のレベル4車両1万台という目標の中で、一定のシェア獲得を目指す構えだ。NTTグループが過去に実施した35件以上の実証成果を生かし、全国展開を本格化させる。