ネット上の加害行為に高額賠償制度を提案 「みんなでつくる党」は7月2日、2025年の参院選に向けた政策公約を公表し、インターネット空間における誹謗中傷問題に対し強い姿勢を示した。公約では、悪質なネット上の攻撃を抑止するために、加害者に対し米国の制度を参考にした高額な損害賠償金を課す仕組みの導入を打ち出した。匿名アカウントによる攻撃で泣き寝入りせざるを得ない現状を問題視し、被害者の権利保護を前面に押し出している。 匿名性と表現の自由のバランスを再検討 党は、ネット空間が事実上の「治外法権」状態にあると指摘し、匿名性が本来の表現の自由を守る役割を持つ一方で、悪意ある投稿の隠れ蓑になっている現実を問題視した。これを受けて、公約では通信履歴(ログ)の保存期間を1年以上に延長する法整備を推進するとし、投稿者の特定を容易にする制度的な裏付けの強化を掲げている。 情報開示の迅速化と事業者の義務化を推進 さらに、被害者が裁判を通じて投稿者の情報を得る際の負担軽減を図るため、情報開示請求手続きの簡素化と、プラットフォーム事業者への開示協力義務の明文化も重要な柱とした。これにより、被害を受けた人々が迅速に法的手段を取れる環境を整備し、加害行為に対する実効性ある対応を目指す方針が示された。 警察間の情報共有で被害者支援を強化 誹謗中傷被害者の孤立を防ぐ措置としては、全国の警察による被害情報の一元的データベース構築が提起された。この仕組みにより、複数都道府県にまたがる被害や継続的な攻撃に対しても、より体系的かつ迅速な対応が可能になるとされている。 選挙制度にも改革案 候補者の責任を強化 ネット対策に加え、選挙制度にも改善策が盛り込まれた。具体的には、候補者ポスターへの本人顔写真の掲載義務化や、無責任な立候補を抑制するための供託金制度見直しが含まれる。これにより、有権者への情報提供を明確化し、選挙の質を担保する姿勢が打ち出された。
医薬特許の侵害巡り知財高裁が判断 知的財産高等裁判所は5月27日、東レが自社の医薬品に関する特許を侵害されたとする訴訟で、後発医薬品を扱う沢井製薬および扶桑薬品工業に対し、合計217億円の損害賠償を命じた。判決は、原告の特許権が正当に及ぶ範囲を侵害していたと判断したもので、東レにとっては大きな法的勝利となった。 特許延長申請の背景と後発薬の登場時期 東レは、有効成分「ナルフラフィン」を使用したかゆみ改善薬に関する特許について、2017年に特許庁へ延長を申請していた。一方、沢井製薬と扶桑薬品は2018年、この成分に添加物を加えた製品を後発薬として製造・販売していた。東レはこれが自社特許の侵害にあたると主張し、訴訟を提起した。 一審での敗訴から高裁での逆転へ 東京地裁の一審判決では、東レの請求は棄却されていた。しかし東レは控訴し、今回の高裁判決で逆転勝訴を収めた。沢井製薬には約143億円、扶桑薬品には約75億円の支払いが命じられた。東レは「医薬品分野における重要な判決であり、主張が認められた」とコメントを出した。 被告企業は最高裁への上告を表明 敗訴した両社は判決に強く反発。沢井製薬の親会社は「到底受け入れられない判決」とし、上告を含む法的手段を検討すると明かした。扶桑薬品も「極めて遺憾」とし、すでに最高裁への上告準備を進めていることを明らかにしている。 今後の医薬品開発と特許戦略に影響か 今回の判決は、製薬業界における特許権保護の重要性を改めて示すものとなった。後発薬開発における技術的工夫や、特許の有効範囲の見極めが、今後の医薬品市場に与える影響は大きいと見られている。
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