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外国人不動産取得の実態把握を進める政府の新方針

制度改正に踏み切った政策的背景 政府は、外国人による国内不動産取得の状況について、制度上の把握が不十分であると判断した。特に、防衛関係施設の周辺や国境離島など、国の安全や管理に直結する地域では、取得主体の実態が見えにくいことが課題とされてきた。こうした問題意識から、国籍情報を制度的に把握する仕組みの強化が検討されてきた。 法人取引で拡大される国籍登録の対象 新たな制度では、重要土地や大規模土地、森林を法人が取得する場合、従来求められてきた代表者の国籍に加え、役員や議決権の過半数を占める者が同一の外国籍である場合、その国籍を届け出ることが義務付けられる。これまで法人取引では、外国籍役員が多数を占めていても国籍の申告は不要だった。 重要土地・大規模取引への適用範囲 対象となるのは、重要土地等調査・規制法が定める区域のほか、国土利用計画法に基づく大規模な土地取引も含まれる。いずれも、土地の利用状況や取得主体を把握する必要性が高いと判断された分野であり、国籍情報の明確化が制度に組み込まれる。 森林取得で初めて導入される個人登録 森林分野では、これまで個人取得者の国籍を把握する制度が存在しなかった。今回の見直しにより、個人が森林を取得する場合にも国籍登録が求められる。法人だけでなく個人を含めた包括的な把握体制へ移行する点が特徴となる。 データ管理と制度運用の今後 政府は、外国人による不動産所有状況を一元的に管理するため、令和9年度中の稼働を目指してデータベース整備を進める。法人情報も統合し、外国人政策の基本方針に反映させることで、継続的な運用につなげる方針だ。

政府が財政方針を決定し成長重視へ転換示す

経済運営の転換点を示した方針 政府は12月9日、2026年度予算編成に向けた基本方針を閣議で正式に了承した。今回の方針は、国内経済がこれまでの停滞局面を脱し、物価と賃金が同時に上昇する局面へ移りつつあるとの認識を示した点が特徴である。政府はこの変化を新たな成長段階への移行と位置づけ、財政運営の方向性を再構築する必要があると強調した。経済環境の改善を背景に、財政構造を従来型から成長軸に対応した形へ改める姿勢が明確になった。 成長に資する支出の重点化を進める方針 方針では、経済成長への寄与が見込まれる分野に対し、支出と税制の両面で重点的に資源を配分する姿勢が示された。研究開発、生産性向上、設備投資を促すための制度を厚くする一方、成果が十分に確認できない政策については縮減を検討すると記した。歳出と歳入を同時に見直すことで、財政全体の構造転換を図る意図が読み取れる。政府は支出の質を高めることで経済拡大と財政改善の両立を目指す立場を示した。 債務抑制と財政健全化を同時に図る姿勢 今回の基本方針では、債務残高の管理についても明確な方向性が示された。政府は経済成長率の範囲内に公的債務の増加を抑え、国内総生産比での債務水準を引き下げる目標を掲げた。市場の信頼を確保するために、財政運営の透明性と持続性を維持する必要があるとし、拡張的な財政措置と健全性確保を両立させるとした。財政余力を確保することが、長期的な経済安定につながるとの考え方が示されている。 社会保障制度改革と補正予算の課題認識 社会保障に関しては、現役世代が負担する保険料率の上昇を抑制する重要性が示された。制度の持続性を確保するため、保険料負担の軽減と並行して仕組みそのものの再構築を進めるとした。また、近年規模が拡大している補正予算についても課題視し、平時にふさわしい歳出構造を回復させる必要があると記した。政府は予算のあり方を検討する場を設け、財政運営全体の見直しに着手する方針である。 年内決定に向け作業を加速する見通し 政府は今回示した方針を基礎に、2026年度予算案の作成作業を本格化させる。年内の取りまとめを目指すとしており、財政規律と経済成長をいかに両立させるかが焦点となる。成長型経済への移行を支える財政のあり方が問われるなか、歳出の精査と制度改革の実行が今後の政策課題として浮上している。政府は国内外の経済環境を踏まえ、政策効果を重視した編成を進める構えである。

ガソリン補助拡大で価格調整が進行 暫定税率終了へ移行措置

補助増額の実施状況が判明 政府は11月27日からガソリン価格を抑制するための補助額を20円に設定し、これまでより5円増やす対応を取った。年末に予定される暫定税率の廃止に近づく中、急激な変動を避けるための段階的調整として実施されたものだ。補助金は石油元売り向けに支給され、価格形成の基礎部分に反映される仕組みとなっている。従来の補助水準では変動幅を吸収しきれないとの判断が背景にある。 税率廃止に伴う見通しが提示 暫定税率(25円10銭)は12月31日に終了する計画であり、政府はこれに合わせて補助額を段階的に積み増してきた。今月13日から引き上げを開始し、12月11日には5円10銭をさらに積み増す予定が示されている。最終的に暫定税率と同額の25円10銭を補填し、税率撤廃と同時に補助制度を終了させる方針である。制度終了時の乱高下を抑えるため、補助で価格水準を滑らかにする狙いがある。 店頭価格への反映状況が進展 補助の増額によって即座に店頭価格が変わるわけではなく、各スタンドの在庫状況によって反映までの時間差が生じる。補助拡大以前の仕入れ分が残っているため、実際の値下がりには数日から1週間程度を要するとみられている。このため、地域や事業者によって価格が異なる状況が一時的に続く見込みだ。小売段階での調整が進むことで、全国的に一定の下落幅が見られるとされる。 平均価格の推移動向が明確化 11月17日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は169円80銭となり、前週比で3円70銭下落した。約2年半ぶりの水準まで下がっており、補助増額の効果が表れつつある。原油相場が大幅に動かない場合、価格は緩やかな低下を維持すると見込まれている。輸送費や調達環境の変化がない状況では、補助が価格下押し要因として働き続けている。 家計負担軽減への影響が拡大 政府は暫定税率の廃止を物価上昇への対策として位置づけ、年末に向けて家計の負担軽減を図る考えを示している。補助の増額と税率廃止の組み合わせにより、消費者が感じるガソリン価格の重さを和らげる効果が期待される。燃料価格の変動が生活コストに直結する中、今回の措置は広範な支出項目に影響を与える政策として扱われている。今後も補助の反映状況を踏まえ、年末にかけて調整が続く見通しである。

冬季の電気ガス補助を増額する政府調整の動きが鮮明に

家庭向け支援額を拡大する方針が示された背景 政府は2026年1~3月に予定している電気・ガス料金補助を当初案から引き上げ、1月分は平均的な家庭で3000円超とする方向に傾いた。従来想定されていた月2000円規模では負担軽減が不十分と判断し、冬の需要期に合わせて補助を厚くする構えを固めた。家計の負担圧縮を求める声が与党内で強まっていたことも影響し、対応の再検討が急速に進んだ。 補助額拡大の調整過程と月別の支援見通し 関係者によると、当初は1~3月の総額を約6000円で想定していたが、1月の増額に加えて2月分の追加措置案も浮上している。寒さが厳しくエネルギー使用量が増える時期に重点を置き、早期に実効性ある対策を届ける考えがある。3月は季節要因を踏まえ縮小の方向で詰められており、月別の強弱をつけた支援策となる見通しだ。 財源規模の拡大と経済対策への反映が進む 政府は総合経済対策に今回の補助措置を盛り込む方針で、21日にも閣議決定する方向で最終調整を進めている。裏付けとなる2025年度補正予算案の一般会計歳出規模は、前年度の13.9兆円を上回る可能性が高い。物価高に対する緊急的な対処を優先した構成が特徴となり、電気・ガス支援はその中心に位置付けられる。 過去の補助実績と今回措置の位置付けが示す課題 政府は2025年7~9月にも電気・ガス料金の補助を実施し、家庭の使用量が最も高かった8月には1260円、7月と9月には1040円を充当した実績がある。これに先立つ2023年から、エネルギー価格の高騰を受けた一連の補助が段階的に続けられてきた。段階的縮小と再開を繰り返す形で支援が続き、制度運用の難しさが浮かび上がっている。 累計規模5兆円超となる補助の継続と動向が注目される これまでの累計予算は約4兆5688億円に達しており、今回の追加措置により総額は5兆円規模へ膨らむ見通しだ。エネルギー情勢の不安定さが続く中、負担緩和を重視する政府方針は次期冬場に向けた重要な施策となる。補助の運用と規模のあり方が今後の焦点となり、支援策の調整は継続する流れが見込まれる。